夜遅く、Amazonに発注した「野鳥歳時記」(山谷春潮著、冨山房百科文庫、1995年)が届いた。実は、配送予定日に受領できなかった場合、キャンセル扱いになるという(いつもにない)メールを着信して、Amazonへ電話確認したりした。その後、郵便受けに投函されていて安心した。なにより、夜分、風雨の中を配送された業者さんに感謝する。
同書の古書である 日新書院版(昭和21年、第5版)を手元に置いているが、戦後すぐの発行のため全てのページが焼けて(酸化して)変色している。また、日新書院版の初版が戦前(昭和18年)であり、その後に野鳥分類学上の進展もあって、最新情報を知りたく求めた。
(本ブログ関連:”野鳥歳時記”)
新版(冨山房版)の校閲にあたり、「野鳥の会」会員の志村英雄氏が中心となり、同社編集部も参加したようだ。後記を原著者の長男 山谷渉氏が記している。版が新たになると、時代の道筋を見るようで興味津々になる。
内容の変更から、時代の価値観の変化を見ることができる。例えば、「ツグミ」の項で、「かすみ網(霞網)」で捕らえたり、食したという旧版の記述が、自然保護の観点から新版で省かれていることで見てとれる。
歳をとって書籍の旧版と新版を対照すると、古く語られたことに何か意味を感じるものだ・・・今の人びとびとにとっては、どうでもよいことかもしれないが。これからも、両版を見比べてみたい。