今日(10/31)の「ハロウィン」の夜に、悪霊(死霊)がやって来るそうだ。日本なら、仏教行事の盆の夜、祖霊を迎え入れるのだが。キリスト教以前に起源を持つ、精神の古層に沈殿したハロウィンを、キリスト教は拭い去ることができないため、子どもたちの祭りに融合したのだろう。宗教の常套であるが。
(本ブログ関連:”ハロウィン”)
ふだんの生活にないものが、ときどきやってきた。大人は、旅芸人、吟遊詩人、瞽女などを迎え入れ、子どもはサーカスの一団に興奮する。サーカスやハロウィンは、SFファンタジーの巨匠レイ・ブラッドベリの舞台である。(ところで、最近の映画は、なぜかピエロが恐怖をもたらすようだが)
(本ブログ関連:”レイ・ブラッドベリ”)
何かがやってくる。そんな予感は、現実世界でも気付く。逃げ足の速い、嗅覚の鋭いひとがいる。誰よりも巧みに逃げる。ファンタジーとは違う世界の話しだが、多分、広く情報収集能力があり、行動に移せる越境のネットワークがあるのだろう。
(本ブログ関連:”逃げる”)
何かがやってくる不安は、アメ粒一つで追い返せるわけではない。だから、逃げることも重要だ。ところで、年寄りは人生で上手に逃げる。どうやってかって、それは生きている誰よりも早くあちらに逃げるのだ。(こんな軽口をたたける歳になった)