イ・ソンヒの曲には、未熟さゆえの別れを、独り追想するものが多い。ある意味、ドラマ性とは離れた面もあるけれど回想は美しくなり、まさに女学生年代に受け入れられた。音楽界に登場して、以来17年近く時代を共有したファンたちもいろいろな人生を経験するわけで、彼女の歌にも多面な変化がある。
その17年目にリリースされた、12集(My Life+ Best)に所収の「I Have To Say Goodbye」(2001年、作詞:イ・タギョン、作曲:チョン・シロ、編曲:ユ・ヨンソク、パク・ヨンス)は、心ならずの別離であるが、歌詞がいつもと違う。
<もう、さよならを言わなくちゃいけない>という詞に、刹那的出会いを連想させる、どこかさばさばしたものを感じる。そこに、おじさんは思わず腰を抜かす。
新しく異質なるものを求める、女性特有のメンタリティーなのだろうか。イ・ソンヒのこの歌に驚くばかり。
あなたを愛したんじゃないわ、ただ酔ったのかしら
すれ違いはいやだったの、初めは本当にそうだった
電話を待ったりもしたわ、こっそり隠したときめき
あなたのその眼差しの中で、道に迷ってたわ
*
だけど、私には久しく一緒だった
人がいるって、知ってるじゃないの
私が全てである、彼をどうするの
しばらく(あなたと)一緒だった、時間を忘れて
now I have to say goodbye
互いを消さねばならなくて
うろたえさせないで
私の久しい彼を捨てられない
あなたを忘れたいの
(*以下繰り返し)
(Youtubeに登録のlys2187に感謝)