2020年の東京オリンピックは、ちょうど今頃開催とのことで、テレビの天気予報のコーナーで話題になることがある。1964年*の東京オリンピックは10月中旬の秋空に行なわれたが、次回2020年は、熱中症の多いこの時期だ。本当に大丈夫だろうかというのだ。
(*) 1964年、東京オリンピックの年に、イ・ソンヒが誕生している。
それにしても、昔と比べて同時期、今の暑さは厳しい。雨の降り方も激しく尋常でない。温暖化のせいもあるだろう、亜熱帯化がひしひし迫って来ているように感じてしょうがない。
とはいえ、暦の上では、今日は二十四節気の「立秋」、秋の入り口に立つことになる。
「古今集」秋上の巻の始めに、藤原敏行朝臣が秋立つ日によんだ次の歌がある。教科書で学んだからか言葉の通り馴染みやすく、子どもにも何となく秋の気配を感じる詩心を湧かせてくれた。
「秋きぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる」
子どものころ、遠くに聞こえた秋の風も、若者には正面から吹いて来るようになり、このごろは、後ろにその気配を感じる。歳とともに、秋の風は自然にだけでなく、人生の節目にも趣を変えて吹く。
(本ブログ関連:”2012立秋”、”2013立秋”)
(追記)
図書館帰りの道、辺りの空気は相変わらず暑くて重い。見上げると、明るい陽射しが残る青い空に浮かんでいる雲が、天空に張り付いているように見える。高層の雲に、はしゃぎたくなるのは何故だろう。