熱気に浮かれたとき、頭を冷やしてくれる曲がある。今度だって、イ・ソンヒの最新15集アルバム「Serendipity」を聴くのだとか、ソウルでの30周年記念コンサートに行くのだとか、いささかオーバーヒート気味しているそんな時、ちょっと自分に戻るきっかけが欲しいものだ。
中島みゆきの「歌姫」を聞いていると、いつのまにか人生を照らし合わせるようにして、懐旧と悔恨が寄せて来る気がする。旋律と詞の合間に、忘れていたものが、はっとするように浮かんでは遠ざかる。人生は、そんなに悪いもんじゃないよ、この歌は、そんな後押ししてくれる。
(本ブログ関連:”歌姫”)
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ところで、イ・ソンヒの15集アルバムの名である「Serendipity」について、その語源を紹介しているものがある。Srendipityの造語のもとになったSerendibに由来しているというのだ。
「寓話 セレンディッポの三人の王子」(クリストフォロ・アルメーノ、徳橋曜 監訳)の巻末にある「『セレンディピティ』誕生とその後の展開」(澤泉重一)の解説によれば、1909年に初めて「セレンディピティ」の語を掲載した辞書(The Century Dictionary and Cyclopedia)に、次のように記載されているようだ。
「Serendipity【名詞】:セイロンの元の名前のserendibから、serendipと変化させて、-ityで名詞化した引喩されたユーモラスな造語。サンスクリット語でSimhaはライオンの意味で、dipは島の意味であるがこれが変化したもの。欧州語としては、Seilian、Zeilon、Ceylonと変化した。」
なお、「寓話 セレンディッポの三人の王子」の作者クリストフォロ・アルメーノとは、アルメニ人のクリストフォロという意味だそうだ。
(本ブログ関連:”セレンディピティ”)
ああ、やっぱり頭の中はまだ「Serendipity」のまま・・・。