薄曇りの昼過ぎ、体育館横にある小さな池へ「カルガモ」の様子を見に行った。この池と国分寺崖線下を流れる小川との間を、カルガモ親子が往復する・・・という。そんな光景に出会えるかもしれないと期待してのこと。
池の中にせり出た石舞台(石畳)に、2つのベンチが並んでいて高齢者が一人ずつそれぞれに座っていた。そんなベンチの間にカルガモが1羽、首を後ろに捩じり羽の中に頭を隠して、休憩でもしてるのだろうかじっと動かずにいた。そこへ、岸辺をたどって4羽がどこからともなく加わった。いずれも成鳥*だ。そして人への警戒が少ない、味方にすらしようと見える。
(*)その中に「マガモ」とカルガモの交雑である「マルガモ」(雄)が1羽混じっていた。
(追記)
ベンチに座っていた老人から、この池で育ったカルガモのヒナは、通路を挟んだ隣りの大学構内の池で孵化したという。これは初耳である。Googleマップを見ると、確かに大学の敷地に池があるようだ。
カルガモ1羽(写真左)、そこへカルガモ3羽・マルガモ1羽が加わる(写真右)
池の南にある、小川が流れる公園に併設の「自然観察園」へ向かった。公園を東西に横切る小川は、昨夜(梅雨)の雨のせいか、ちょろちょろと水音を立てながら流れていた。水を貯え、勢いよく流れる小川を見るとほっとする(よく涸れて川底をさらすことがある)。
オカトラノオ、ハンゲショウ、ムラサキシキブ
きょうの自然観察園は、空模様に似つかわしく人影もまばらで静謐そのものだった。
・観察園入口すぐに、「オカトラノオ」の白い花(花穂)が咲いている。ちびまる子ちゃんの級友花輪クンの髪形に似て横向きになっている。ネットでは日当たりのよい場所で育つとあるが、ここは湿地に近い場所だ。
・この時期、葉の一部を白く化粧した(見ようによっては鳥のフンで白くなったような)「ハンゲショウ」が湿地に群生している。テレビのニュースで、季節の話題として、ハンゲショウの葉が白い理由を <細長い総状花序に昆虫を誘導するため> と紹介していた。ところで見た限りだが、白い葉の裏側はいずれも普通に緑色のままだった。
・観察路の上を葉でふさぐ「ムラサキシキブ」の樹(落葉低木)に、小さな淡紅紫色の花が咲いていた。秋になる紫色の実といい、ともに地味で可憐である。(名前の由来について、Wikipediaによると、「紫式部」が紫色を好きだったとか、元々「ムラサキシキミ」(シキミ=実が多い)と呼ばれていたからとか諸説あるようだ)
オカトラノオ(写真左)、ハンゲショウ(写真中央)、ムラサキシキブ(写真右)