KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(5/16)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、大衆に向けた仏教音楽の話を紹介した。
始めに、改心と親孝行を勧める仏教音楽「回心曲(회심곡)」について次のように紹介された。
・仏教音楽に改心の意の「回心曲」がある。過ぎし日々を振り返り、己の過ちを反省する意を込めて、肉体を離れた魂は、自分を生み育てた親の慈愛の大きさを主張する。短い人生、後悔なく生きるため孝行を勧める。いつも変わりなく育んでくれた親の恵みを、子のときに分からなかったと嘆く歌もある。
▼ <本格的な仏教音楽と比べて、分かりやすい>「回心曲」の歌を聴く。民謡風とのこと。
次に、僧侶の歌う「梵唄(범패)」の他に、平易な「回心曲(회심곡)」や「和請(화청)」について次のように紹介された。
・「回心曲」は元来、寺院で祭祀を捧げるとき歌う曲で、僧侶は「梵唄」を歌い、漢文やインド伝来の言葉を長く伸ばして歌ったため、多くの人々に理解できなかった。今は、祭祀の終わりに、韓国語で「回心曲」や「和請」を歌う。人が生きる上で重要な教えを盛り込み、特に亡き人への祭祀に、孝行の話がよく登場する。残された者たちは悔いが残るもので、この音楽に涙した。この歌詞や拍子を大衆の歌い手が歌ったのが回心曲だ。そして、和請は難解でな。念仏は他にはなくて、清い心も念仏、穏やかな気持も念仏だと。孝行も、家族仲の良いことも、そこにこそ念仏であると。
▼ 「和請」の歌を聴く。繰り返し繰り返し悟らせるよう・・・。
最後に、布施を集めるとき歌った「報施(보렴)」について次のように紹介された。
・仏教は、高麗時代、国家庇護を受け隆盛したが、朝鮮時代には弾圧を受け、僧侶は身分を落とし自由に都へ入れなかった。僧侶に代わって布施を集めたのが「ヨンヒ(연희)」と呼ばれる放浪芸人集団で、寺に籍を置いて、歌や芸を披露して布施を得て寺に捧げ、その一部で生活した。次第に僧侶の念仏や踊りを身に着け、布教の効果もあった。民俗芸能としても、様々に音楽や踊りに芸術性を与えた。信仰を広く知らせる音楽に「報施」がある。元々、南道地域の「寺堂牌(사당패)」たちが、布施を集めるとき歌ったもので、国の安寧と民の平安を祈願する内容だ。
▼ 「報施」の歌を聴く。上來所修功德海요 回向三處悉圓滿を・・・ムムム、難しくて。