理科(科学)的好奇心:
・いわゆる鉱物マニアが賛同する、まさに好奇心の本流であり、基層を成す心理だろう。(アマチュアの世界)
・博物学の出発点であり、科学との接点を大事にする科学信仰がある。(科学者を頂点にしたピラミッドの世界)
・他の自然物(化石、昆虫など)採集マニアと太い共通点がある。(古典分類学の世界)
貴族所有的好奇心:
・ヴィクトリア/欧州貴族風な博物学を母胎とした、世界自然を把握(征服支配)する手段としての収集と陳列。
・財力と知恵が合一したサロン的世界に酔いしれることができる、うらやましい世界。
・知的孤高を貴種とする高踏的な社会。意識せずとも、世間から自然に遠ざかる。
美意識的好奇心:
・鉱物好きの原点に、結晶の美しさがあって、「水晶に始まって、水晶に終わる」とか。
・石から雲や水が湧き出るのを見るような超自然で幻想的(文学的)世界へ誘う好奇心。
・石の姿形(形態)に、自然との抽象的相似を感じとる凝縮された、水石的古来の美意識。
産業的好奇心
・鉱物と宝飾が混在した世界で、とくに女性の宝石好きとつながる。男は黙って見守る。
・鉱物を社会に産業として応用する。実は、好奇心を経済的に支えてきた土台骨。鉱物マニアは黙って見守る。
・石に霊的力(Power)を感じとる、鉱物好きにとって近寄りがたい、外来種グループ。
(本ブログ関連:”鉱物マニア”)
(付記)
鉱物採集マニアについて
・国内産の鉱物標本を最重視する。(完全な結晶、大きな標本は自慢になる)
・自分の手で採集した「標本」にこそ価値を置く。(仲間との標本交換もあるが)
・標本に「鉱物名・鉱山名」など記載した「ラベル」が必須。(日付は特に重視しない)
・具体的な「採集地点(位置)」については、仲間内でも秘匿するケースがある(多い)。
・鉱物鑑定(鉱物名を判別)能力により、身分はヒエラルキー化される。
・採集の際、身の丈に合った量を心掛ける・・・むやみに産地を掘り返し大量獲得しない。
・結局、健康でないと採集活動は続けられない・・・しみじみと。