空からの鈍い明りしかない冷えびえとした公園に、われながら物好きと思いつつ散歩に出かけた。もちろん人影はまばらだった。
先月中旬に「梅まつり」を終えた梅林を訪ねてみた。閑散とした光景を想像していたが、なんと7割方の木々に紅梅、白梅を残していた。花はいかばかりと寄ってみなければ、こんな景色を知ることはなかったろう。盛りを過ぎているが、それでも梅林に入ると花の香りを一瞬感じたりした。
ところで梅林の外縁には、以前、「ロウバイ(蝋梅)」、「ミツマタ(三椏)」が咲いていたが、今回は「サンシュユ(山茱萸)」、「ハナモモ(花桃)」に代わっていた。
特に、サンシュユの木の全体を、黄色の小さな塊りが覆っているのが目に付く。そう思って見回すと、あちこちに黄色の花したサンシュユの木があるのに気付いた。
地面から幹を二つに分けてスッと伸びたハナモモの木は、名前から連想する桃色とは違い、白色の花が全体を飾っていた。その落ち着いた色振りが、かえって愛らしさを増していた。今回、ハナモモの木を一つだけ目にした。サンシュユと合わせて、この時期に来なければ、今まで同様に気付かずに終わっていたかもしれない。
(本ブログ関連:”蝋梅”、”ミツマタ”、”サンシュユ”)