桜を目あてに、日曜日の公園は人であふれるかもしれない、そんな思いがして早朝(六時半頃)出かけた。外はとても冷えて、完全な冬仕度をする。襟首もかため、手袋までした。それほど寒かったのだ。途中、民家の「ハクモクレン」はすっかり花を落とし、小学校の垣根の「沈丁花」は香りを潜めていた。
公園は、人影がまばらだった。外周の遊歩道をランニングする大人くらい。さすがに、こんな朝早くに、この寒さのなか出かける家族の姿は見かけない。
桜の木々が集まって「桜祭り」を賑わす、「たてもの園」前広場に着くまで、いくつか花をながめたので次に記す。
・「コトラブシ(辛夷)」:公園の端にあるテニスコートはがらんとして寂しい。その近くにコブシが一本、白い花を咲かせていた。細い白い花弁が何ともわびしく、盛りを過ぎたのだろうか風に揺れていた。
・「サンシュユ(山茱萸)」:ちょっと前、黄色の花を咲かせた「ロウバイ(臘梅)」の近くで、それより高木なサンシュユが黄色の花を飾っていた。近く寄ると、花の構造が全く違うのが分かる。黄色の小さな花を集めた塊りが、多数になって木を覆っている。
・「ミツマタ(三椏)」:今日の一番の驚きだった。近寄ると濃密な香りがする。和紙原料の木から想像もできない。花は、小さな白色の筒状の先に四弁の花が咲き、その塊りが多数覆う。小さな花弁の表面は、橙色、黄色に染まっていた。
・「サクラ(桜)」:満開時に空を隠すほどと比べれば、まだまだの咲き。何分咲きというのか基準を知らない。ネットの感想では、一から二分咲き、三分咲き、三分から五分咲きと様々書かれている。さて、三分咲きとでもいうのだろうか。(ちなみに、自宅近所の桜並木は五分咲きといった感じがするが・・・)
(本ブログ関連:「桜」)
公園にしばらくいたが、朝日に照らされたときだけ暖まる、まだそんな時間帯だった。