KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(2/3)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「旧正月」に関連した3曲を紹介した。
始めに、正月と「百結(백결)先生」の玄琴(コムンゴ)の匙(ばち、술대)にちなんだ話を次のように紹介された。
・新羅の慶州狼山(낭산)の麓に住んだ百結先生(414年~?)は、何度も縫い直して、布地の切れ目がウズラのように垂れ下がった服を着た。王室に命を捧げた忠臣、朴堤上(박제상)の息子の説もあるが不詳。百結は玄琴(거문고)で表現するのを好み、悲喜を、ときには怒りもリズムで表した。ある冬、正月を控えて彼の妻が、隣家は餅を搗(つ)くのに、わが家は食べ物がない。正月に何を食べれば良いのかとつぶやいた。先生は、玄琴の匙を叩き付けて、餅つきの音を真似て慰めた。人々はそのリズムを「大楽(「碓樂、대악)」、または「臼打令(방아타령)」と呼んだ。
▼ 玄琴と楊琴(ヤングム、양금)演奏、「ソウルの風流(서울풍류)」から「打令(타령)」を聴く。唐を経た西域の香りする。
次に、大晦日の「歲拜(세배)」の挨拶、悪鬼の「夜光鬼(야광귀)」の払いの風習などについて次のように紹介された。
・正月を迎える風習に「歲拜」がある。新年の挨拶を指すが、大晦日にする一年間の感謝と、年始周りの意も含まれた。また、夜に靴を部屋に隠し、部屋の外には篩(ふるい)をかけ置いて、悪鬼の夜光鬼を追い払う風習もある。夜光鬼が大晦日に村に来て、足に合う人間の靴を履くと、その靴の持ち主は一年間運が悪いため、門に篩をかけて避けた。夜光鬼がその篩の穴数を数えている間、靴を履くのをうっかり忘れ朝を迎えるからという。適した出会いを考えさせるようだ。
▼ 伽耶琴(カヤグム、가야금)の弾き語り並唱(竝唱、병창)で「燕路程記(제비노정기)」を聴く。早い語りの歌・・・。(パンソリ「興甫歌(흥보가)」より)
・昔、学者のソンビは庶民と違って<鶴>を好んだ。半面、<燕>は数多の鳥の中、最も親しみのある鳥だ。春、燕が巣を作ると、良いことがあると信じられた。
最後に、幸福のこし器の意の「福笊籬(복조리)」や、悪鬼を払いと幸福を呼び込む絵について次のように紹介された。
・正月のもうひとつの風習に、「福笊籬」がある。米のこし器をかけておくと、一年間の幸福がそこに引っかかる意から始まったまた、絵を掛ける、「歳画(세화)」の風習もあった。門に掛けるため、門の絵という意味の「門画(문화)」とも呼ばれた。
▼ パンソリ「水宮歌(수궁가)」から、歳画にある「虎が下りてくる場面(범 내려오는 대목)」を聴く。スッポンが兎と虎を呼び間違える・・・
・さらに、悪鬼払いと招福のため虎のような猛獣の絵や、伝染病払いの「処容(처용)」という者の顔を貼る風習もあった。