数十年間、ペーパードライバーだった。自動車運転免許証は、身分証明証代わりに使っていた。これまで免許証を更新していたが、とうとう先日返納した。
地元の警察署窓口で、何で?という顔をされた。この制度は、高齢化による危険運転防止の意味でおこなわれていて、相当の高齢者を対象にしているというのだ。でも本当は、返納したことですっかり歳をとったと気落ちさせないためのお愛想?、気遣いかもしれない。
余談だが、ある作家が語っていた。行きつけのバーに、メニューにはない、馴染みの客だけに出す饅頭がある。それを得意がっていた男が、あるとき店のドアを開けると、知らない客がカウンターで、饅頭を食っていたというのだ。自分だけと思うのは合点し過ぎるという話しもある。
さて、自動車を持たない生活をしていたので、これからも何も変わらない。自動車運転免許証の代わりに、運転経歴証明証が交付される。免許証に似たカードスタイルで、立派に(公的に)身分証明証の役割を果たしてくれる。先日も、携帯電話の乗り換えに役立った。
鉱物採集では、H氏の車の助手席にいつも同乗させていただいている。行き道・帰り道の光景が違って見えるという全くの役立たずだが、お世話になっている。