江戸の西側、武蔵野に位置する地元の歴史を学ぶ市民講座「小金井の新田開発」(5回シリーズ)が始まった。大変な反響で、定員40名を大幅に超える80名に拡大した。そのうえ30名近くをお断りしたそうだ。
講師は、東京学芸大学の大石学教授で、テレビドラマなどの時代考証も担当されているという。ドラマの時代考証という関心ある話題をまじえて、第1回の今日は、主として江戸が当時「首都」であったという論説を紹介された。
また、江戸を視る目を、明治維新の主導側からでなく、江戸期の安定・平和が維持された点に向けるべきとして話を進められた。そのうえで、江戸と多摩を対立するものでなく、統合して考えるべきと熱く語られた。
ところで、江戸期に来訪した外国人の記録文言紹介の中で、朝鮮通信使に随行した申維翰(しんゆはん)の「海游録」の紹介があった。申維翰について楽しいアイデアまで披露されて・・・。
興味深い初めて知った江戸末期の話題があった。
・江戸近郊各地の水車を利用して爆薬製造が命じられたが、不慣れなために爆発事故が続出したという。
・江戸防衛のため軍事演習場(駒場、板橋など)の拡張計画に対して、百姓一揆(住民運動)にあい中止したという。
次回から、いよいよ新田開発の歴史について解説される。新田開発に関わった庶民の生活についても触れていただけたらと期待している。