KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(4/18)に、牙筝(아쟁:アジェン)という楽器で自らの名前の入った散調(산조:サンジョ)を作り出した尹允錫(ユン・ユンソク:윤윤석、1939年~2006年)を紹介した。
まず、牙筝の復習・解説から始まった。
・韓国の弦楽器は、奏法により、指で弦を弾いて音を出す伽耶琴(カヤグム:가야금)やコムンゴ(거문고、「玄琴」)などと、弦を弓で擦って音を出す奚琴(해금:ヘグム)など2種類あるが、牙筝は後者の擦弦楽器である。
・牙筝はとても大きく、また国楽の楽器の中で最も低い音を出す。
▼尹允錫の演奏による「牙筝シナウイ(아쟁시나위)」を聴く。低音の独特の深い響きにひかれる。やがて高音まで演奏を展開する・・・。独奏楽器として成立したのはいつ頃のことだろうか。
(「シナウイ」について本ブログ関連:"韓国の風景")
次のように尹允錫のプロフィールが紹介された。
・1939年 全羅北道益山の礪山に生まれる。
・1960年代 牙筝散調を学び始める。
・1980年代 自らの名を付した牙筝散調を発表。
および楽器牙筝の改良につとめる。
・2005年 没する。
▼尹允錫の演奏による「鉄牙筝散調」を聴く。牙筝の絹糸弦を鉄弦に変えて手で弾くと、確かに別の楽器の音色がする。では・・・打弦では、どんな風に聞こえるのだろうか。
▼尹允錫の演奏による「尹允錫流牙筝散調」を聴く。尹允錫「流」の意味するところを理解できる余裕もないのが残念だ。