ペドロ&カプリシャスの「別れの朝」(1971年、訳詞:堀内みち子・なかにし礼)は、今の時代はどんな風か知らないが、別れの歌としてカッコよかったのだ。演歌のように後ろ髪を残すでなく、フォークのように思い出語りにふけるでもない、ほどほどに切なさがあった。オーストリアの原曲に、新しい別れの場面を歌詞に、なかにし礼がのせたのだから。
なによりこの曲を印象深くさせたのは、ボーカルの前野曜子だった。彼女のイメージは、(昔風の表現でいう)クールだったし、歌声も硬質な感じがした。どこか突き放したようで、都会的な響きがした・・・でも歌詞の舞台は。どうであれ、こんな感じの離別は洒落ていた。
だから、ペドロ&カプリシャスの初期の主な代表作は、前野曜子が歌っていたと思い込んでいた。その一体感は長くイメージとして残った。
(本ブログ関連:"別れの朝")
(Youtubeに登録のHiroppy419に感謝)