この時期、公園や垣根に、遠目でもその存在をくっきり示す「曼珠沙華」(彼岸花:ヒガンバナ)に出会ったりすると、或る種の緊張を感じるものだ。真赤に染まった花冠の美しい立ち姿とは別に、どこか妖艶な雰囲気があり、<彼岸花>の名から不吉な連想まで合わせ持つ。
(本ブログ関連:”曼珠沙華”)
先日のブログに、小学校の垣根に誰が植えたか曼珠沙華が咲いているのを昨年見たが、今年はまだないと記した。しかし時期を見誤ったようで、今年も昨年に増してしっかり咲いていた。誰かが気を回して抜いたのではないかと早とちりしたようだ。
歌に曼珠沙華の詞がある。「赤い花なら 曼珠沙華 / 阿蘭陀屋敷に 雨が降る」で始まる、由利あけみの「長崎物語」(作詩:梅木三郎、作曲:佐々木俊一、1939年/昭和14年)を直ぐに思い出す。対して、石川さゆりの「天城越え」(作詞:吉岡治、作曲:弦哲也、1986年/昭和61年)に、曼珠沙華の詞があると思い込んでいたがそうではなかった。「山が燃える」から連想してしまったからか、石川さゆりの歌にすっかり酔いしれたからだろうか。
曼珠沙華の花が群生する、埼玉県日高市にある「巾着田」は今が最盛期で、見ごろはあと数日とのこと・・・行ってみようか。実は今日、公園の脇を通り抜けたとき、曼珠沙華が木陰で、いままで見たことのない広がりで咲いているのが見えた。むしろこちらに明日出かけようかと思案する。