薬局を出て帰り道のこと、ちょっと遠回りしてある路地に寄った。普段は地味な生活道路だが、この時期に見事な桜並木に変身する。先日来たとき、辺りに桜餅のような香りが満ちていた。今日はどんな具合だろう。
まるで桜の花に包まれたような優雅な気分になる。明るい空の下、桜の花弁は、意外に白っぽいが、左の写真のように幾重も重なると淡い紅色になる。空気が変わるのだ。
桜の陽だまり、桜の香気、誰にも教えたくない贅沢な場所。老夫婦、幼子を連れた母子、普段なら賑やかだろう主婦の一団、みなが同じ感性でひたれる場所だ。
イ・ソンヒ ファンの日々よしなしごとの綴り