韓国の年齢は数え年が普通だが、「2016年から60歳定年延長」というとき、その60歳は「数え歳」なのか「満年齢」なのか・・・実際は、満年齢であるが気になる。
(本ブログ関連:"ベビーブーマー")
JETROの海外研究員レポート「韓国ベビーブーマーの過去、現在、未来-『彼らは声を出して泣かない』から」(2013年4月、安倍誠)の「はじめに」、次のように韓国ベビーブーマーを定義している。(抜粋)
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・第二次世界大戦後、多くの国では、急速な出生数の向上、いわゆるベビーブームが生じ、そこで生まれたベビーブーマーたちはその社会において独特な地位を占めることになった。ベビーブームの期間は国によってまちまちであり、アメリカでは1946年から1959年まで、日本では1947年から1949年までと言われるが、韓国の場合、朝鮮戦争の後になる1955年から1963年までがベビーブームであったとされる。現在、ベビーブーマーは約734万人、総人口の約14%を占めている。年齢は満49歳から57歳くらいまで、韓国では数え年で年齢を語ることが多いので、韓国的に言えば現在の50代がほぼベビーブーマーに相当することになる。彼らは1970年代から90年代の韓国の高度成長を支えてきた世代でもある。
朝鮮Bizの「定年60歳延長、労・使・政 葛藤新しい火種となるか」(2013年4月23日、イ・シンギ記者)は、2016年からの60歳定年延長について次のように報じている。(抜粋)
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・朴槿恵政府の重要な選挙公約の一つである定年延長義務化が政界の立法で可視圏に入った。
・(4月)23日、国会環境労働委員会は、公共・民間部門の定年を満60歳に延長する「雇用上の年齢差別禁止と高齢者の雇用の促進に関する法律の一部改正案」を可決した。改正案は、現行法上の勧告事項である「定年60歳」を義務と規定し、従業員300人以上の事業所は、2016年1月1日から、国と自治体と従業員300人未満の事業所は、2017年1月1日から段階的に適用することにした。
朝鮮日報(6/30)の「【コラム】60歳定年制を成功させるには」(5/16、金洪秀記者)は、対象となる50代について次のように記している。(抜粋)
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・韓国では大学を卒業した男性が兵役を終えれば27歳前後になり、それからやっと就職して50代の前半まで25年ほど働いてから退職する。しかも韓国人にとって50代の前半あるいは中ごろは、子どもを教育し独立させるために一生のうちで最も多くの金が必要な時期だ。そのため韓国人にとって50代の退職は、人生における「財政の絶壁」となっているのだ。
来年、1964年生まれのイ・ソンヒも「満年齢」で50代に入る。国民歌手らしく、ベビーブーマーも共有する<健全で希望に満ちた彼女らしい清潔な歌>が聞かれることになるかもしれない。
(追記)
今日は6月最後の日、今年も半分過ぎることになる・・・1年のリンゴを半分食ってしまった。残りのリンゴを考えると、時間を無為に過ごした罪深さをひしひしと感じる。