随分と昔のこと、韓日交流祭(Korea Super Expo)が催されたとき、主会場脇のテントに手頃な品揃えの売店が並んでいた。人混みの中で、韓国版VHSの「내 마음의 풍금(我が心のオルガン)」が目につき購入した。パッケージの写真の両手を口にあて遠くへ呼びかける少女の姿が印象的だった。
日本語字幕はないものの繰り返し見た。ストーリーはなぜか不思議に心に入ってきたのだ。女優チョン・ドヨン(전도연)が演じる、健康で微笑ましい、そして切ない17歳の少女の役をいとおしく感じた。
オルガンは風琴、風は音を作り空に流れる。思いは流れても心に残る。そんなストーリーだった。