イ・ソンヒのデビュー曲である「Jへ」を初めて聞いたのは、ミン・へギョンだったか、ケイ・ウンスクだったか、K-POPのずっと以前のこと。当時、(日本で聞く)韓国歌謡にはなぜかアルコールの匂いがしていたとき、異質といっていい自然な旋律、曲調だった。というのも、韓国歌手のカバー曲はオリジナルを尊重し、自分の色を強調することが少なかった(最近まではそうだったと思う)。後に、彼女の透明感あふれる声を聞き、驚きが増したのはいうまでもない。
イ・ソンヒの凄さは、高音、透明な声質だけでなく、選曲があたかも彼女に生まれるべくして生まれたように、6集所収の「思い出のページをめくれば(추억의 책장을 넘기면)」(1990年、作詞・作曲ソン・シヒョン)を聞けば、いかに調和しているか分かる。
(本ブログ関連:”思い出のページをめくれば”)
イ・ソンヒ礼賛は、彼女の歌を聞くたび深まり、尽きることはありません。
ゆらぐる、思い出のページをめくれば
ああ、遂に果たせなかった悔しさと侘しい贖罪が
*むかしのことのように、ぼんやりとかすむ窓枠の塵(ちり)のように
ああ、胸に積もるよ、今は遠ざかったあなたの微笑みのように
雨風がなくても春は来て夏は行く
ああ、あなたよ・・・涙がなくても、花は咲き葉はやがて散る
ああ、あ~、わたしに残った懐かしい歳月を浮かべて、眠りにつくよ、夢を見るよ
(* 以下繰り返し)
眠りにつくよ、夢を・・・見るよ・・・
(Youtubeに登録の김현진に感謝)