二十四節気の「立冬」(11/8)を過ぎても冬らしくない。気象庁の用語で「冬」は、12月から2月の期間、まだ冬でない。曖昧な時期だ。
陰暦で今日は10月3日、晩秋の候である。この時期に降る雨を「時雨」という。気付けば辺りを湿らせ、手を差し出せば濡らす。ひとの活動を鈍らせる。
女性の髪を霧が濡らすように、時雨のことば「しぐれ」にもどこか女性的な感がある。面白いことに、演歌の題名に使われるとき、漢字ではなく、ひらがなの「しぐれ」が使われることが多い。
しばらくなのか、通り過ぎるからなのか、時にかなうわけでもないこの時雨(しぐれ)の語源ははっきりしないようだ。