首筋や肩のコリがきついので、薬局で膏薬を買った。膏薬は、商品名をいえばわかりやすいかもしれないが・・・いってみればサロンパスを小さくしたようなもので、3cm四方のサイズの貼り薬だ。
首筋や肩を指で押してはコリのキツイところを探し出し、そこに膏薬を貼り付けるのだが、不思議なことがある。まず、一番キツイところから、次にキツイところへと順に貼っていくうちに、あれれ・・・ここもこっていたのかと、今まで意識しなかったところにも貼る。というか、強いコリに隠れていた弱いコリが、次々と姿を現すようだ。
コリとは、そんなものかもしれない。普段感じるコリとは、局所的に象徴的に集中したもので、他のコリを緩慢にしてしまい、コリ全体の鬱陶しさを逃す仕組みになっているのではないか。コリや痛みを上手く調整するシステマチックな機構が、組織や器官を持つ生命体の平衡力にあるのかもしれない。
一晩貼り続けて翌朝には、嘘のように首筋や肩のコリが癒されている。ただし、楽になったからといって、膏薬を貼つけたまま外出すると、首筋の膏薬が目立ってしまうのではと思う・・・いや、他人はそんなこと気にもとめないだろう、ましてオジサンならどうでもいいことだろうけれど。