薄暗い空、午後になって音ひとつない寒い雨が降り続く。そんな状態を過ごす。
底冷えするほどもない。着込めば鬱陶しい。動作も鈍くなる。
日も暮れた夕方、門扉越しに通りを見れば、あらゆるものが雨に濡れて、外灯にてかてかと輝いている。モノクロ無声映画よう、音もない。
ウェザーニュースの記事「日差し恋しい東京 今日28日(木)で一週間連続の雨」*(11/28 11:31)は、この雨について次のように報じている(抜粋)。
(*)記事: https://weathernews.jp/s/topics/201911/280095/
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・東京都心など関東地方では先週22日(金)から毎日雨が降っていて、今日も午前中のうちに雨を観測し、一週間連続の降水となりました。
・11月に1mm以上の雨が一週間続くのは、1950年の10日連続以来69年ぶりのことです。
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道は舗装されていて、雨にぬかることはない。路の脇に傾斜をつけて雨水を排水溝に流しこむ。それでも、路にかすかな窪みがあると雨水が溜まるのを見つけて、子どもたちは飛びこみ水がはねるのを楽しむ。でも、こう長く降り続いては、飽きてきたことだろう。
明日はどうやら天気が回復する。ただし気温は今日よりも冷えるという。
ところで昔の芸能界に、若いタレントたちへの「ご意見番」役を果たした、淡谷のりこ(1907年~1999年)がいた。激動の時代を経験した彼女の発言に誰もが素直に聞き入れた。過去現在の互いの人生を重ね合いながら共にいる自覚ができた。当時の若者は、彼女が経験した時代を思い至ることのできる世代でもあった。そんな時代だったから、彼女の言葉を聞き流すそぶりを示す者はいなかった。もちろん微笑ましく受け入れたりもした。
「雨のブルース」(作詞 野川香文・作曲 服部良一、1938年)の歌がある。
(Youtubeに登録のniponpolydorに感謝)