心ときめく桜の季節になった。日本人は花見が好きなのだ。大勢の客に混じって眺めるもよし、あるいは、ひっそりと人気のない隠れた並木道を巡るもいい。薄曇りの今日、そのどちらも経験した。
(本ブログ関連:”桜”)
少々ひんやりした昼過ぎ、江戸時代から桜の名所として知られる地元公園の「桜まつり」(3/30~31)に出かけた。
公園はひとびとであふれかえっていた。日本語以外のことばがあちこちから聞こえてくるのも、この時期ならではだろう。
桜は、枝にまだ芽をいくつか残しているものの、ほぼ咲き揃い、見ごたえのある花見が体験できたといっていいかもしれない。
とりわけ桜の木立に囲まれ、桜花におおわれた広場では、家族連れや仕事仲間といったグループが、桜の下で食事など宴を楽しんでいた。毎年見られる、実は幸運な光景なのだ。
写真は、ちょいと浮世絵風の構図にして撮ってみた。あるいはモネの「草上の昼食」風でもある。
とはいえ、余りの人の多さにはじき出されてしまい、公園から少しの離れた場所にある、郷土資料を陳列する文化財センターを訪れた。ここでは、江戸時代に「ヤマザクラ」が植えられて以来名所になった歴史を紹介している。江戸時代の文献、着色絵葉書写真、あるいはきわめてローカルな地割り地図資料など見ることができる。
帰り道、人通りのほとんどない、それでいて知る人ぞ知るといった桜並木道があって寄ってみた。こちらも桜の花が空をしっかり覆っていた。ここの圧巻は、この後訪れるだろう桜吹雪の時期だ。だれに気兼ねなく花びらを浴びることができるのだから。もう少ししてのお楽しみだ。
今日一日、桜を楽しんだ。