土の「ちり」で神に作られた人は、その鼻に神が息を吹き込んで、生きた者になった・・・そうだ。
土の「ちり」とは一体なんだろう。砂漠の宗教なので、土はどれくらいの粗さだろうか。そして、土の「ちり」とは一体何なのだろう。土人形を作るのに、粒子の細かい粘土質が良いに決まっている。
土の「ちり」は、きっと近くに水辺があったに違いない。泥人形「ゴーレム」も、ラビが川辺の泥で作ったもの。そういえば、神が人を作ったのは、初め草木のない所だったが、やがて地から泉が湧きあがって周りを潤した、そんな湿った場所だった。川は後でできた。(「創世記」2章6、7、10)
「ちり」は、ゴミのちりではなくて、ふるいにかけて得たわけでもない、粘土質の微粒子で、湿地の粘土だったのではないだろうか。
ところで、韓国のバラードに、男女が出会った場所の窓辺に<ちり>があると語ることがある(それも唐突な感じがして)。この場合の<ちり>は、ゴミじゃなくて、はかないものの例えだろうか。