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2024年7月20日土曜日

落雷

夕方の18時過ぎ、近所で雷鳴が轟いた。随分とむかし、公園に雷が落ちて、大木の幹が砕け散った現場を見たことがある。稲妻に粉砕され、真っ白な木肌を剥きだして辺りに散らばっていた。自然の脅威に驚き、以来、雷を自然の情景といった捉え方をしなくなった。落雷があまりに近いと、家の電気製品がショートすることだってあるわけで、今こうしてPCでブログに記している最中、少々不安になる。

(本ブログ関連:”落雷”)

やがて雨音が優勢*になり、遠ざかったかと思った雷が、再び思い出したように近くで吠えたりすると、厄介なものといら立つ(余裕も出てきた)。
(*)最近、短時間だけドドッと雨が降る・・・ゲリラ豪雨というのだろうか、そんなことがしばしばある。

こんなとき思い出すのが、まるでドラマのように雷鳴がして、直ぐに雨音とともに歌が始まる「ザ・カスケーズ」の「悲しき雨音(Rhythm of the Rain)」(1962年11月発売)だろう。
Youtubeで、”60s oldies” と検索すると、アメリカ人?が好みの順に選曲した先頭に、けっこう「悲しき雨音」が出てくる。

(本ブログ関連:”悲しき雨音(Rhythm of the Rain)”)

実際は、カミナリの襲来は10分程度でおさまった。

2024年7月19日金曜日

映画「フライ・ミー・トウー・ザ・ムーン」を見た

きょう封切りの映画「フライ・ミー・トウー・ザ・ムーン(Fly me to the moon)」を、近隣街の映画館で、しかも最初の上映時刻 9:00 に合わせて見てきた。都市伝説的な関心も含めて興味津々に観劇した。

(本ブログ関連:”フライ・ミー・トウー・ザ・ムーン (Fly me to the moon)”、”スプートニック・ショック”)

(Youtube:ソニー・ピクチャーズ 映画 予告編)

ストーリー展開には、極秘プロジェクトが裏で進行するといった、見えない力が暗躍する面に重きはほとんどない。1969年当初の月着陸に猜疑心を渦巻かせた懐疑派が完全に消滅してしまった現在、月着陸シーンは、「ロマンチック ・コメディ・ドラマ」のための背景でしかなくなった。

朝鮮戦争でパイロットを経験した男性主人公「コール」(アポロ11号 発射管理責任者の堅物)と、謎の使命を帯びさせられて突如送り込まれた女性主人公「ケリー」(型破りなNASAのマーケティング・プロデューサー)の男女が、仕事上の衝突から、それを契機にロマンスへと展開する。だから、1960年代の雰囲気をいかに感じるかが、観客の一つの楽しみとなる。

飛行機好きには、NASAといえば、すぐにノースロップのT-38「タロン」の真っ白な機影を想い浮かべるが、今回の映画では、ロッキードのF-104「スターファイター」が一瞬出てきたりした。圧巻は、コールがケリーを、愛機のノースアメリカンのP-51「ムスタング」に乗せて、星々が雲間に輝く空を飛翔する場面である。男女が一緒に空を飛ぶ光景はロマンチックだ。
そういえば、むかし見た映画に、「スーパーマン」が、デイリー・プラネット社の女性記者「ロイス」を連れて夜空を飛ぶシーンがあったのを思い出した。七夕には「織姫(おりひめ)」と「彦星(ひこぼし)」が、天の川の星々を見渡し逢瀬する美しい伝説もある。

というわけで、この映画は全編、色調・ファッションを通じて1960年代の「ロマンチック ・コメディ・ドラマ」である。登場人物すべてが善人になるわけで、結局、月着陸(が前提)で、陰謀論は吹っ飛んでしまった・・・だから、これでいいのだ。映画を見終わった後、どんな雰囲気で観客が映画館を出て来るかが勝負なのだから。わたしも善人顔して駅に向かった。

■ SPACE.com
「スカーレット・ヨハンソン*が『フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン』でアポロ時代の懐かしさを披露(レビュー)」(寄稿者 ジェフ・スプリー)
https://www.space.com/fly-me-to-the-moon-review
(*)NASAのマーケティング プロデューサー役を演じる。他に映画「ルーシー」(2014年)の主役など。


(余聞)
帰り道、「マクドナルド」店が、システム障害で店を閉じているのを見た。近ごろのシステムはとても危うい。先日も、東京ガス利用の個人情報が大量に漏洩したばかり。
アポロ時代は平和だった。その後のメインフレームの時代も。後に普及したインターネット時代になると、自分の財布を開けたまま歩いているようなもの。「ロマンチック ・コメディ・ドラマ」の舞台になることはないだろう。

2024年7月18日木曜日

関東・甲信の梅雨明け 2024

真夏日のきょう、気温33℃のなか、熱中症を恐れず辺りを廻った。
・昼前: Amazonに注文の書籍代をコンビニで支払った。
・昼食: ファストフードで簡単な昼飯を食った。
・昼間: 公園A(南側) ⇒ 飛行場周辺 ⇒ 公園Bを巡った。
・午後: 帰り道、ホームセンターで日用品の買い物をした。
・午後: 薬局で虫刺されの痒み止め薬*を買った。(よく蚊に刺される)
(*)公園から崖線の急坂を上ったとき、どうやらヤブ蚊に刺されたらしい。

(本ブログ関連:”真夏日”)

帰宅後、夕方のテレビニュースを見て、関東・甲信地方が「梅雨明け」したのを知った。今年の「梅雨入り」は平年・昨年と比べてほぼ2週間遅れたのに対して、梅雨明けは1日・4日早い。つまり、とても短期間の <梅雨> だったことになる。

(本ブログ関連:”梅雨入り、梅雨明け”)


気象庁
気象庁は本日(7/18)、関東・甲信地方の「梅雨明け」を発表した。
「令和6年の梅雨入りと梅雨明け(速報値)」 (更新日:令和6年7月18日)
https://www.data.jma.go.jp/cpd/baiu/sokuhou_baiu.html

● 令和6年の「梅雨明け」
地方令和6年平年差昨年差平年昨年
沖縄6月20日ごろ1日早い5日早い6月21日ごろ6月25日ごろ
奄美6月23日ごろ6日早い2日早い6月29日ごろ6月25日ごろ
九州南部7月17日ごろ2日遅い8日早い7月15日ごろ7月25日ごろ
九州北部7月19日ごろ7月25日ごろ
四国7月17日ごろ7月16日ごろ
中国7月19日ごろ7月16日ごろ
近畿7月19日ごろ7月16日ごろ
東海7月18日ごろ1日早い2日遅い7月19日ごろ7月16日ごろ
関東甲信7月18日ごろ1日早い4日早い7月19日ごろ7月22日ごろ
北陸7月23日ごろ7月21日ごろ
東北南部7月24日ごろ7月22日ごろ
東北北部7月28日ごろ7月22日ごろ

● 令和6年の「梅雨入り」
地方令和6年平年差昨年差平年昨年
沖縄5月21日ごろ11日遅い3日遅い5月10日ごろ5月18日ごろ
奄美5月21日ごろ9日遅い3日遅い5月12日ごろ5月18日ごろ
九州南部6月8日ごろ9日遅い9日遅い5月30日ごろ5月30日ごろ
九州北部6月17日ごろ13日遅い19日遅い6月4日ごろ5月29日ごろ
四国6月9日ごろ4日遅い11日遅い6月5日ごろ5月29日ごろ
中国6月22日ごろ16日遅い24日遅い6月6日ごろ5月29日ごろ
近畿6月21日ごろ15日遅い23日遅い6月6日ごろ5月29日ごろ
東海6月21日ごろ15日遅い23日遅い6月6日ごろ5月29日ごろ
関東甲信6月21日ごろ14日遅い13日遅い6月7日ごろ6月8日ごろ
北陸6月22日ごろ11日遅い13日遅い6月11日ごろ6月9日ごろ
東北南部6月23日ごろ11日遅い14日遅い6月12日ごろ6月9日ごろ
東北北部6月23日ごろ8日遅い14日遅い6月15日ごろ6月9日ごろ

2024年7月17日水曜日

フライ・ミー・トウー・ザ・ムーン

ジャズの「フライ・ミー・トウー・ザ・ムーン (Fly me to the moon)」(1954年)を知ったのは、リリースされたずっと後のこと、中学生のころだったか。ナット・キング・コール(Nat King Cole)が歌ったのを聞いたのが最初だったと思う。そのせいか、てっきり彼の持ち歌だと思い込んでいた。うっすらエコーの効いた彼の歌声は、月光の澄んだ夜空を浮遊するような感じがして洒落ていた。

(本ブログ関連:”フライ・ミー・トウー・ザ・ムーン (Fly me to the moon)”)

同名タイトルの映画が、今月19日に封切られるという。1969年に人類が月に初着陸を試みるとき、失敗を恐れた当局は、極秘裏にバックアップ用偽着陸シーンを制作するプロジェクトを進行させる。といった展開の中で繰り広げられる「ロマンチック ・コメディ・ドラマ」だそうで、興味津々、楽しい映画になりそう・・・近々見たく上映館を探している。

(本ブログ関連:”スプートニック・ショック”)

ところで、日本のバブル期に話題になった、映画「私をスキーに連れてって」(1981年)の題名の付け方が、フライ・ミー・トウー・ザ・ムーン の「私を月に連れてって」にあやかったのだろうと勝手に想像した。実は、この映画を見ていない。ただ、原田知世の白いスキー衣裳が印象に残っている・・・。

ジャズ・スタンダードであるフライ・ミー・トウー・ザ・ムーン について、誕生まで遡って調べてみたら次のことを知った(Wikipedia 他)、
・1954年、作詞・作曲家バート・ハワードが書き、初演はフェリシア・サンダース(Felicia Sanders)が歌った。
・原題は「イン・アザー・ワーズ(In Other Words)」で、確かに歌詞中繰り返される。
フェリシア・サンダースは、第二次世界大戦中、キャンプや病院で歌うことが自分の義務と考え、「歌ってみようと思った」という。また、ナット・キング・コールの解説には、この曲との関わりが触れられていない・・・残念。

そこで、Youtubeで、フェリシア・サンダースの歌う「In other words (Fly me to the moon)(1954)」を聞いてみようと思う・・・実は初めてのこと。ここ(この盤)では、しっとりと永遠の愛を願うように歌っています。

(Youtubeに登録の Manel Font Pons に感謝)

2024年7月15日月曜日

カルガモと自然観察園

固定の観察場所で開催(月1回)の定例「自然観察会」とは別に、任意の場所で開催(月1回)の公開「自然観察会」がきょうあった。先月の回、参加したものの、体調が思わしくなく最初からつまずいた。早々退出したのが尾を引いてか、今回も欠席させていただいた。

雲が重く垂れた昼間に街へ出たのを機会に、観察会を欠席した残念さを補う意味から、ベテランの方の情報を元に、「カルガモ」親子の様子を見に足を運んだ。そして、さらに足を延ばして、公園併設の「自然観察園」を巡ってみた。

カルガモ(親と8羽のヒナ)
水際の石畳(実際はコンクリート造り)に、情報通り「カルガモ」の母親と8羽のヒナの姿があった。のんびり一緒に休んでいるようだ。実は、写真左側の水面に、成長のカルガモがもう1羽泳いでいた。母子とどんな関係なのだろうか?



ヤブカンゾウ?(写真左 )、ノカンゾウ(写真中央)、ヤブミョウガ(写真右)
鈍色の雲から、小雨がぱらつき始め、厄介だなと思いながら遠くの公園まで出かけた。併設の自然観察園で、「花だより」のガイド片手に、園東側の小範囲に咲く花を観察した。
・観察園入口の掲示写真を見て、「ヤブカンゾウ」と「ノカンゾウ」の区別を頭に入れた・・・花弁の模様と形状から区別したのだが・・・。帰宅後、野草図鑑やネットの情報を見るうちだんだん怪しくなった。ヤブカンゾウは八重咲きとのこと・・・もしかすると、写真左側の2つともノカンゾウなのだろうか? どう見ても違うのだが!
・小さな白い花が輪ように咲き、段状になっている。さらに、つややかな葉の形状から「ヤブミョウガ」と判断した。

2024年7月14日日曜日

報道写真家エヴァン・ヴッチの「歴史的一枚となるトランプ前大統領の写真」

2024年7月13日(米国)、米AP通信の「エヴァン・ヴッチ(Evan Vucci)」が、前大統領「ドナルド・トランプ」の暗殺未遂事件*直後を撮影した写真**が、トランプ氏の今後の動向に大きな影響を与えるだろうといわれている。
(*)暗殺未遂事件: 東部ペンシルベニア州の集会で起こった。
(**)写真: 事件直後に退避する際、トランプは拳を突き上げ「Fight」を3回叫んだ。
    ー https://pbs.twimg.com/media/GSaxSF9WcAAjBGL?format=jpg&name=large

(本ブログ関連:”トランプ大統領(トランプ大統領就任演説))

上記の報道写真は、ソーシャルメディアで広く拡散された。

写真は、三角形で構成されており、かつて「硫黄島」で米兵が星条旗を立てたときの写真***を思わせる。その意味でペンシルベニアでの集会における写真も、米国民にとって、歴史的構図になるだろう。
(***)写真:ナショナルジオグラフィー「米兵もむせび泣いた硫黄島の激戦、75年前の傷癒えぬ元兵士は語る」
     https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/gallery/021800825/index.html?P=2

■ 日刊スポーツ
「トランプ氏暗殺未遂事件の写真が話題に 米AP通信のエヴァン・ヴッチ氏が撮影、配信」(2024年7月14日17時33分)
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202407140000905.html
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・トランプ前大統領の暗殺未遂事件で、銃撃直後の一瞬をとらえた写真が世界中で話題になっている。
・トランプ氏が演台の上で、避難させようとする複数のシークレットサービスに組み付かれながら右の拳を突き上げた姿で、顔には撃たれた右耳からの出血が飛び散り、背景には星条旗がはためいている。米AP通信のチーフ・フォトグラファー、エヴァン・ヴッチ氏が撮影、配信した。CNNは「緊張に満ちた政治の時代を象徴する写真」などと表現。ネットでも「奇跡的な一枚」「完ぺきな構図」「間違いなくピューリッツァー賞」などの声があふれた
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(追記)
その後、写真から「星条旗」の部分を見えにくくトリミングしたものを、米国、日本の大手メディアが掲載している。

(追記)
■ 朝日新聞 Digital
「『銃弾が右耳の上を貫通、皮膚を裂いた』 トランプ氏がSNSで声明」(2024年7月14日 10時34分)
https://www.asahi.com/articles/ASS7G0DH6S7GUHBI015M.html
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 「ペンシルベニア州バトラーで起きた銃撃に対し、素早い対応をしてくれたシークレットサービス、すべての法執行機関に感謝したい。そして最も重要なこととして、殺害された集会の参加者とその家族、そして重傷を負ったもう1人の家族に対して、お悔やみを申し上げたい」
 「私たちの国でこのようなことが起きるとは信じがたい。すでに死亡した銃撃犯については、現時点では何も分かっていない」
 「私は銃弾で撃たれて、右耳の上を貫通した。ビューと風を切る音が聞こえ、すぐに銃弾が皮膚を裂くのを感じたことで、ただちに何かがおかしいと気がついた。多くの出血が起き、何が起こっているのかを理解した。米国に神のご加護を」
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■ TRUTH(上記、トランプ氏の発表文)
@realDonaldTrump
https://truthsocial.com/@realDonaldTrump/posts/112782066045321247


(追記 7/16-17)
J・D・バンス上院議員(オハイオ州選出)
ドナルド・トランプ前大統領は、7月15日の共和党全国大会で同党大統領候補に正式指名された。また同氏は、15日にJ・D・バンス上院議員(オハイオ州選出)を副大統領候補に示したと発表した。
■ Youtube:「長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル」
① 「【なぜトランプは J.D.バンスを副大統領候補に選んだのか】『ヒルビリー・エレジーでの訴え』」(2024.7.16)
https://www.youtube.com/watch?v=D-uA27jd3MQ
② 「【トランプとバンスの外交政策】『どうなるウクライナ・台湾支援』」(2024.7.17)
https://www.youtube.com/watch?v=ahFwEw3GFk4

■ Youtube: 「Bappa Shota」チャンネル
「アメリカで最も絶望的な白人貧困街の闇深い実態が恐ろしすぎた」(2023/12/05
https://www.youtube.com/watch?v=3EZWU22m2bc

2024年7月11日木曜日

テルスター

昔、真空管ラジオでチューニング(選局)するとき、ダイヤルを回して緑色の「マジックアイ」が、まるで爬虫類の目のように全球輝くのがうれしくて、放送局をいろいろ巡ったものだ。いってみれば、新時代を先取りしたような気分だった。

(本ブログ関連:”マジックアイ”)

新しい放送に、AMラジオでステレオ放送*を聴くという実験があった。仕掛けは簡単で、二つの放送局から同時に、右・左の音を流すというものだった。そのために、ラジオを2台用意する必要があったが、なにしろ出力が小さくてステレオを楽しめるにはいたらなかった。(他の方式もあったそうだが、一般に公開放送されたか知らない)
(*)ラジオでの本格的なステレオ聴取は、FM放送が出現するのを待つしかなかった。

その後、「シンセサイザー」という新しい電子音が登場して、音源の幅が広がった。エレキバンドのギターの響きはそれなりに新しさがあったが、シンセサイザーは異質で飛びぬけていた。

(本ブログ関連:”シンセサイザー”)

テルスター
いまから62年前の、1962年(昭和37年)7月10日に、米国のケープカナベラル空軍基地から通信放送衛星「テルスター衛星」が打ち上げられた。当時、ぼくらは「ケープカナベラル」という地名を聞くだけで、宇宙時代を感じたものだ**。
(**)現在、日本のロケット射場(しゃじょう)は、鹿児島県内之浦と種子島、北海道大樹町、和歌山県串本町の4か所。

衛星にあやかって同年、バンド演奏曲「テルスター」がリリースされた。初めて聞いたとき、楽器音が実に新鮮で、時代の息吹を感じた。演奏は、ビートルズ以前の世代である、英国の「ザ・トルネイドース(The Tornados)」で、発表と同時に全英チャートで1位を獲得し、同じ週に全米でも1位になったという(Wikipedia)。

(本ブログ関連:”テルスター”)

曲は、ロケットの点火とリフトオフを思わせる轟音から始まり、分離された衛星がグングンと青い天空を駆け抜けるさまを、楽器を替えて爽快に表現する。実は、この演奏に使われたのは、初期シンセサイザー(アナログ)よりもさらに前の世代の「クラヴィオリン」という鍵盤(電気)楽器だったそうだけど、僕ら悪ガキには、通信放送衛星テルスターと相まって、十分に十分に新しい時代の響きが聴こえた。

(The Tornados ~ Telstar (1962): 登録者 TheOldrecordclub)

2024年7月10日水曜日

ミレイの「オフィーリア(Ophelia)」と泰西名画

19世紀の英国に登場した、アンチ古典主義の画家集団「ラファエル前派」の一人に、「ジョン・エヴァレット・ミレイ(Sir John Everett Millais)」(1829年~1896年)がいる。特に彼の作品「オフィーリア(Ophelia)」(1851/52年)は、男性をおおいに惹きつけてやまない。

何度かブログに記したことだが、公園をなだらかに流れる小川の岸辺を、木立が被って陽の光がとざされる場所がある。絵画の中でしか知らぬが、平坦な地を流れる英国の川面を想い起させる。そして、そんな木陰の川筋を、ミレイの絵「オフィーリア」と結びつけたくなる誘惑にかられる。

(本ブログ関連:”ミレイ”)

ミレイ作「オフィーリア」
次の「Google Arts & Culture」*のリンク先で、ミレイの作品「オフィーリア」画像を高解像度(リンク先で表示の画像をダブルクリックする)で鑑賞できる。ひどくはかなく、残酷な、そして美しい作品だ。
(*)Google Arts & Culture
- https://artsandculture.google.com/asset/ophelia-sir-john-everett-millais/-wGU6cT4JixtPA?hl=ja


ちなみに、上掲の絵画解説に「彼女が手にしている花は象徴的で、『ケシ(ポピー)は死を、『ヒナギク(デイジー)は純潔(無垢)を、 『パンジーは無駄な(むなしい)を意味している」と記されている。これらの中で、唯一の救いはデイジーの花かもしれない。
(実は、彼女の死を劇中で伝えた「ガートルード王妃」は、「シラン(芝蘭)」(変わらぬ愛)の花も語る)

(本ブログ関連:”デイジー”、”メアリー・ブレア”)

シェークスピアの劇「ハムレット」4幕7場、ガートルード王妃の語り
ー 坪内逍遙(1859年~1935年)訳
ー「PD図書室」に掲載:感謝
http://books.salterrae.net/osawa/html/hamlet.html#hamlet-4-7
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斜(なゝめ)に生ふる「青柳」が、白い葉裏をば河水の鏡に映す岸近う、「雛(ひな)菊」、「いらぐさ」、 「毛莨(きんぽうげ)」……  褻(みだら)なる 農夫(しづのを)は汚らはしい名で呼べど、 清淨な處女(むすめ)らは死人の指と呼んでをる…… 「芝蘭(しらん)」の花で 製(こしら)へた 花鬘(はなかづら)をば手に持って、狂ひあこがれつゝ來やったげなが、 それを掛けうとて 柳の枝に、 攀(よ)づれば枝の 無情(つれな)うも、折れて其身は花もろともに、 ひろがる裳裾にさゝへられ、 暫時(しばし)は たゞよふ水の 面(おも)。  
最期(いまは)の苦痛をも知らぬげに、人魚とやらか、水鳥か、歌ふ小唄の幾くさり、 そのうちに水が 浸(し)み、衣も重り、身も重って、歌聲もろとも沈みゃったといの。
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泰西名画
西洋絵画に描かれる顔の表現で、いつも気になることがある。白人特有の皮膚によるのか、(西洋画の肖像画の技法として承知していることだが)皮下を走る静脈が強調されることだ。だから、明治期に欧州へ絵画留学した日本の画家が、帰国して日本人を対象に同様な表現を試みた・・・結局、アジア人に似つかわしくないことに気付くことになるのだが。

オフィーリアの絵に、青味を下地にした顔を見るたび、生を残し浮遊する凄みを感じざる得ない。

ミレイの絵画には、どこか古風な感触がある。ぼくらが子どものころ聞いた「泰西名画」(本来はただ西洋絵画の意味でしかないのだが)の言葉の持つ、重い響きと暗鬱なイメージにつながる。そんな想いをする人物がいる。

(本ブログ関連:”泰西名画”、”絵画”)

以前読んだ、久世光彦著の「泰西からの手紙」(文芸春秋、1996.1~1997.12掲載より)から、そこで語られた「泰西名画」のイメージについて、似たような感想を持つことができる。
それは、泰西名画の言葉の響きに接した経験ある人なら大方が、夕暮れの光翳るなかに浮かぶ印象にたどりつくだろう。古書店で出会った古い美術書の、印刷技術が不十分な挿絵を見たときの印象だ。そんな思い出が語られる。
確かに昭和の時代、中産家庭の応接間には、泰西名画というにふさわしい古風な絵画が飾られていた。なぜあるのか誰も問わない、部屋の調和のために父親がどこからか運び込んだらしい、重い額縁に縁どられた絵があった。


参考:
(Youtube)「山田五郎 オトナの教養講座」
「【ミレイ】川で何してるの? 戯曲を描いたラファエル前派の最高傑作!【オフィーリア】」
https://www.youtube.com/watch?v=Fv05w_67pLo

2024年7月9日火曜日

ゆかた

社会人になって若いころ、他社と共同して新規客先へ技術説明に出向いたことがあった。同じ世代の相棒は、有能かつ気さくで会話がはずんだ。ただ、訪問先への途上、街ですれ違う若い女性と出会うたび目線が動くのに気づいた。

昼飯を共にしながら、冗談半分に「街できれいな女性によく目が向きますね」といったところ、彼は「女性に対する礼儀ですよ」と応えた。まるで、イタリア男が言いそうだったので思わず吹いてしまった。

わたしも、路上での若い美人女性に気付かないわけではない。ただ、目線を向ければ気付かれて、冷たい反応されるのではないかと思い、素知らぬ顔をして通り過ぎたものだ。彼のような優しさと、大胆さを持ち合わせてはいなかった。もっといえば、気色悪がられてはたまらないという思いが強かった・・・多分、普通ならそんなところだろう。

ところで、「日々の歳時記」(広瀬一朗、東京新聞出版局、昭和55年7月10日)のきょうの日付(7/9)は、「羅」について次のように記している。(抜粋)
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  七月九日
・一字で <うすもの> と読む。絽(ろ)、紗(しゃ)、明石(あかし)、透綾(すきや)、上布など上等な薄絹で織った単衣(ひとえ)の外出着。
・いうなればシースルーの和服だが、・・・
・たいてい女性ものだが、男性では僧が着る。同じく盛夏の単衣で、麻やカラムシ(イラクサ科の多年草)で織ったものを「帷子(かたびら)」*という。「ゆかた」は「湯かたびら」の略。
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(*)小学館 Domani
「【帷子(かたびら)】って何のこと? 実は4つもある意味や関連語をチェックしよう」
https://domani.shogakukan.co.jp/657147#google_vignette

そういえば、以前でもそうだったが、若い女の子が夏の夕暮れに、浴衣姿で胸をときめかせながら出かけているのを見て、かわいらしくて健康的に見えたものだ。この「ハレ」の空気に包まれて、女性の側も不思議なことに視線を自然に受け入れているように感じた。
若い女性が、正装の和服姿の場合はことさらで、路上ですれ違っても、昔の相棒のようにしっかり見入ってしまう。これは仕方のないことだ。

2024年7月8日月曜日

暑さ対策、熱中症(特別)警戒アラート

都下の当地で、今年(本日現在)に入って、最高気温が30℃以上の「真夏日」となったのは次の通り。今月からは「猛暑日」が続いている。
・6月: 14日:31.9℃、15日:30.4℃、17日:31.2℃、24日:34.7℃、25日:31.4℃、26日:31.5℃、27日:30.2℃
・7月: 2日:32.4℃、3日:33.1℃、4日:35.5℃、5日:36.1℃、6日:35.5℃、7日:37.0℃8日:39.2℃(13:53)

(参考)気象庁: 夏日、真夏日、猛暑日、熱帯夜などの用語
            ------------------------------------------
            夏日   :日最高気温が25℃以上の日。
            真夏日:日最高気温が30℃以上の日。
            猛暑日:日最高気温が35℃以上の日。
            熱帯夜:夜間の最低気温が25℃以上のこと。(気象庁の統計種目にはない)
            ------------------------------------------

毎週木曜日に年配者向け「体操教室」に通っていて、前回(7/5)の体操終了後、「暑さ対策」について次の話があった。
●「気温」、「湿度」、日差しに熱されて発する「輻射熱」、および「風」などから算出する「暑さ指数(WBGT)」を基に、都道府県別に「熱中症(特別)警戒アラート」*が(当日は朝5時頃)発表**される。
(*)環境省「熱中症予防情報サイト」: https://www.wbgt.env.go.jp/alert.php
(**)本日(7/8)、東京都を含む関東地方各県に、熱中症警戒アラートが発せられた。
●アラートが発表された場合、体操教室は休止、かつ自宅待機してクーラーで涼をとるようガイドされた。

(広テレNEWS:「4月28日運用開始『熱中症特別警戒アラート』長島カイセツで詳しく」、2024.5.10 放送)


体操教室で、続いて「日ごろどのように熱中症予防をしているか」と聞かれ、私の番になり「昔のステテコ姿で、濡れタオルを首に巻いて涼んでます」と答えた。ステテコ姿のおじさんが、濡れタオル(あるいは手ぬぐい)を肩掛けして、縁台に集まる光景をイメージしてもらいたかったけれど、どうやら不発だった。

実際、大人たちのそんな場面に出合ったことはないけど、子どものころ見た映画や白黒テレビのドラマなどにあった、いってみれば、「てんぷくトリオ」の三波伸介、戸塚睦夫、伊東四朗、もっと以前なら「二等兵物語」の伴淳三郎、三木のり平、花菱アチャコといった役者たちのステテコ姿なんてありそうな気がする。

昨年は、ステテコ姿で、濡れたタオルと扇風機を使って涼んだけれど、今年はそうもいかないほど、いきなりの熱波に戸惑い、すぐにクーラーに切り替えた。


(参考)
■「台場一丁目商店街プロデューサー久保浩の 昭和ダイアリー」
「昭和のオヤジ達の夏姿」
https://ameblo.jp/showa-retoro/entry-12817834269.html

■ 「赤塚不二夫 公認サイト  これでいいのだ!」
「赤塚まんがの「どうしてですか?」88+α個!!」
https://www.koredeiinoda.net/dousite88/q050.html

2024年7月7日日曜日

七夕 2024

七夕」の今夜、天の川を見上げて織姫(おりひめ)と彦星(ひこぼし)が出会いを想像するのもよいが、子どもたちが願いを込めて作った短冊や飾りを、童心に戻って一つひとつ眺めるも楽しい。

(本ブログ関連:”七夕”)

ただ、歳をとるとそんな感度が鈍ったのか、余裕をどこかに置き忘れたのか。おとつい見た映画「九十歳。それがどうした」のタイトルじゃないけれど、偏屈になって逆にそう言い出しかねないのが心配だ。

唱歌「たなばたさま」は、今でも忘れず耳に残っている、懐かしさがこみあげる歌だ。現在、小・中学校の音楽教科書で国内トップシェアといわれる会社小学一年生の教科書にも掲載されているようでホッとする。

「たなばたさま」(作詞権藤花代、作曲下総皖一、1941年)
    ささのは さらさら
    のきばに ゆれる
    おほしさま きらきら
    きんぎん すなご

    ごしきの たんざく
    わたしが かいた
    おほしさま きらきら
    そらから  みてる

権藤花代の経歴についてWikipediaに次の記述がある。作品解説もこちらが圧倒的に詳細。
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・1927年から33年9月まで武蔵野村第一尋常小学校(現・武蔵野市立第一小学校)に勤めた。
・この間の1932年(昭和7年)に、権藤はな子童謡集『雪こんこお馬』を上梓。
・『日本の童謡』畑中圭一著によれば、女性による最初の童謡集であった(136頁)
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ところで「七夕の笹飾り」の言葉から、飾りつけられる「笹」が、「竹」とどう違うのだろうか・・・意識しているようで曖昧だったので調べてみた。以下記事に植物学的区別があるが、結論は子どもたちの背丈に合った飾り付けしやすいものであれば、どちらでもよいようだ。

■ ウェザーニュース
「竹と笹の違いとは? 大きいのが竹とは限らない 七夕豆知識」(2024/07/05 05:00)
https://weathernews.jp/s/topics/202407/040125/
ー 記事に写真があって、木の幹に相当する胴体部分に乾いた皮(稈鞘(かんしょう))が残っているのが「笹」、無いのが「竹」だと分かる。

2024年7月6日土曜日

小暑 2024

きょうは野鳥観察(探鳥会)だったけれど、きのうの映画見物に出かけてドッと疲れてしまい欠席した。早朝目覚めたものの、欠席を覚悟したのか寝床でズルズルやり過ごしてしまった。本当に疲れやすい体になってしまった。

あわせて、きょうは二十四節気の「小暑(しょうしょ)」である。梅雨が明け*て本格的な夏(大暑 7/22)にいたるまでの間**を指す。実際、暑さが増して、扇風機をクーラーに2日前から切り替えている。
(*)梅雨: 今年の梅雨入り(6/21)は、平年(6/7)と比べて2週間遅れたので、梅雨明け(平年7/19)は当分望めない。
(**)七十二候は小暑を次の3候に分ける。
・初候: 温風至(おんぷう いたる): 暖かい風が吹いて来る
・次候: 始開(はす はじめて ひらく): 蓮の花が咲き始める
・末候: 乃学習(たか すなわち わざをならう): 鷹の幼鳥が飛ぶことを覚える

(本ブログ関連:”小暑”)

それにしても、暑い日がつづく(寒いよりはましだが、ちょっと驚異的だ)。

最近の住宅をながめて気付くのは、昔のように庭に面して開けられる大型のガラス窓***がないことだ。地震対策のためか、新しい家屋は、耐震上ゆがみの少ない壁を重視した構造になっているように見える。結果、風通しの悪い構築物になっている。最近のテレビで、しきりにクーラーを回せ回せと呼びかけるのは、そのせいでもあるのでは。
(***)昔は、4間ほどの縁側に人の高さのガラス窓が並ぶ家が普通にあった。

ちなみに、本日の気象協会の天気予報で、今夕****を含めて飛び飛びに雨があるようだ。小雨を含めてどれだけ降りつづくのかよく分からない。梅雨明けはいつになるやら。
(****)16:00直前、天気予報の通り、雷鳴が繰り返し轟き、すぐに大粒の雨が降ってきた。

2024年7月5日金曜日

映画「九十歳。何がめでたい」を見た

きょうは、朝から陽が眩しい。そして物凄く暑い。そんな中、頑張って出かけた。

先日(6/15)、書店で求めた佐藤愛子著「九十歳。何がめでたい」(小学館文庫、「女性セブン」連載より)*を原作にした、同名映画「九十歳。何がめでたい」を近隣街の映画館**で見てきた。
(*)まさに、日ごろのよしなしごとを作家視点で肩凝りを解(ほど)くように語る、シニカルなエッセイ集である。
(**)場所柄アート系のようで、ずっと昔(2013年3月7日)に同街に在った映画館の精神を受け継いでいるという。

(本ブログ関連:”映画「九十歳。何がめでたい」”)

映画について
映画「九十歳。何がめでたい」は、九十歳の婆さんの日常を描いた、いってみれば長谷川町子の漫画「いじわるばあさん」を思い出す、頑固・偏屈・意固地を信条に、作家目線をオブラートにして包んだような作品だ。痛快・洒落を以て味付けしている。
主役を御年90歳の「草笛光子」が演じているが、その元気さに驚かされる。さらに、原本最終回にチラリ登場する編集者***が、映画ではもう一方のキャラクターとなって、ドラマ性(家族問題など)を持たせて展開する。
(***)時代遅れの編集者役を演じているのが、「唐沢寿明」だとスクリーンを見て初めて気づいた。

原本について
ところで、原本に顔を出す作家の「遠藤周作」や「川上宗薫」にまつわる、本音と本当の話は映画には残念ながらない。文庫本を読みながら想ったことがある。もしかしたら「さくらももこ」の漫画・アニメの主人公「ちびまる子ちゃん」が、90歳のこんな婆さんになったら痛快だろうと空想してしまう。
文庫後半に連れて、持ち前の <完全婆ァ> が強くなっていくのが分かる・・・鋭い切れ味が見ものである。

ちなみに、むかしのテレビで、母を慕う詩を多作した詩人「サトウハチロー」は佐藤愛子の異母兄にあたる。

2024年7月4日木曜日

バナナを冷凍庫で凍らせる

昼過ぎに「体操教室」へ出かけた。空を見ると、雲は厚く重そうに見えた。それでも、雨に遭うことはないだろうと思った。ところが、教室が終わって外に出たとき、ポツポツと雨が降り始めたのだ。次第に雨粒は大きくなった。

家を目指して、雨降りの町の通りを抜けようとしたとき、目の前に餃子店が現れたのだ。仕方ない、ここでで雨宿りするしかないと納得した。結局、「ニラレバ炒め」と「水餃子」を食した。
店を出ると、からりと空は晴れ渡っていた。このまま帰るのはもったいないと、八百屋(実際は洒落た店名だが)に寄って、大きなトマトの詰め合わせ、バナナなどを買った。

家に戻って、トマトを水道水に漬けてしばらく冷やした後、冷蔵庫に入れた。冷えたトマト(の酸味)とマヨネースはよく合う。スライスすると、サンドウィッチがとても食べやすくなる。

さて、バナナをどうしようかと思案したとき、以前に買ったものが、まだ数本残っているではないか、すぐに食べきれないし・・・。そのとき思いついた。これらを剥いて、一本ずつラップに包み、冷凍庫で凍らせるのだ。カチカチに凍ったバナナは、暑いときに、冷たくて実に美味しい。バナナのアイスキャンデーだ。

私ら世代には、バナナへの思い入れは殊の外深い・・・バナナ味の巡礼はつづく。
最近、店頭にバナナ味の飲料水とか、プリンや菓子類が見当たらない。バナナが貴重品でなくなったせいだからだろうか?

(本ブログ関連:”バナナ”)

2024年7月3日水曜日

フナとヤブガラシ

先日、古書店で「野鳥の図鑑 水の鳥②」(中村登流、保育社)を購入した。それで、「水の鳥①」も揃えなければとAmazonに葉注した。書籍が届いたのを見て、今度は「陸の鳥①」と「陸の鳥②」も欲しくなり、昼過ぎに、コンビニで入金した。ああ、また積読(つんどく)の癖が出てきた。

せっかく外出したので、夏の暑い、熱い、あつい日向、公園巡りをすることにした。熱射にたじろぎ、木陰に逃げ込んで小休止する。緑の下にいると、やぶ蚊やダニの心配をするが、厳しい日照のせいか出てくることはなかった。

マルガモ(写真左)とフナ(写真右)
公園を横断する小川と調節池をつなぐ暗渠があって、その入口柵の前が小さな池のように広がっている。
・「カルガモ」と「マガモ」の交雑の「マルガモ」が、1羽じっとたたずんでいた。以前、別場所だが、子育て中のカルガモ母子を「カラス」から守っていた記憶がある。マルガモはやはり孤独のようだ。
・マルガモの後ろの水面下に「フナ」だろう一群(よく育った12匹ほど)がいた。こんな所に、これほどの数がいるとは。もしかしたら、釣り好きが放流したのかもしれない。


ヤブガラシ
Googleの画像検索と、ネットの情報(5枚の小葉や、葉の縁に棘状の特徴がある)から「ヤブガラシ」と判断した。花弁、雄しべが落ちて紅黄色になった花盤の中央に花柱が伸びているのが確認できた。ただし、<つる草> の特徴を把握するまでに至らなかった。


(付記)
夜8時半近く、帰り道、遠くで花火が打ち上がる炸裂音が聞こえた。ドン、ドンと爆音が何度もこだましたけれど、住宅街はおおかた2階屋が多く、地平線の彼方を確認することができない。
ー どうやら、府中市にある「東京競馬場」で、花火大会が開かれたようだ。

2024年7月2日火曜日

うどん

きょうは、香川県の製麺事業協同組合が定めた「うどんの日」(1980年:昭和55年)という。「うどん」は、スーパーなどで買ってん、めんを自宅でゆでて食するだけでなく、駅前や駅中の立ち喰い「そば・うどん屋」、チェーン店の「うどん屋」で気軽に食べられる・・・おじさんを超えた国民食である。海外の映画で、場面作りに「うどん食」があるので、世界食になるのもそんなに遠くないかもしれない。

(本ブログ関連:”うどん”)

映画「ブレードランナー」の屋台(サイバーパンクのある意味象徴的な場面)
(Youtubeに登録の 佐藤大輔 氏に感謝)

(本ブログ関連:”ブレードランナー”)

以前、地元の市民講座で、江戸時代の「武蔵野新田」の主要な作物は、段丘上の乾燥した農地ゆえ「麦作」*と聞いた。「水田」は、武蔵野段丘の下側、国分寺崖線から浸み出る湧水を利用できる一部の地しかなかったという。
(*)https://kodaira-tourism.com/tamarokuto/18820/

(本ブログ関連:”小金井の新田開発”)

それを聞いて、ならば日常は「うどん」を食していたのだろうと勝手に想像した。講演の後、講師の方に確認したところ、「うどん」は「ハレ」のときに食べるものであると教えられた。その後、当時の日常は「石臼で大麦をこまかく砕いたひき割り麦や、押し麦にウルチの陸稲をまぜたメシと味噌汁、漬物、煮物が日常食であった」と知った。

「うどん」が、どれほど貴重なものだったかという理解に届かぬほど、今の私たちは豊富な食物を享受している。
さらに、郷土の人びとが厳しい食事をしていたなかで、今に命を伝えてくれたことに感謝をせずにはいられない。

参考
(もしかしたら同様のQ/Aをしたかもしれないが)、江戸時代の武蔵野新田に生きた農民たちの食事を、生成AIの「ChatGPT」、「Gemini」に問うてみたのが次の通り。

■ ChatGPT
Q,日本の江戸時代に、水田がなくて稲作が不適なため麦作中心だった「武蔵野新田」の農民は、日頃どんな食事をしていたのでしょうか?
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A,江戸時代の武蔵野新田の農民たちが日常的に摂っていた食事については、以下のような特徴があります。

主食
    ・麦(小麦・大麦):武蔵野新田では稲作が難しいため、主食として麦が中心でした。麦飯(大麦と米を混ぜたもの)や麦粥が一般的でした。
    ・雑穀:ヒエ、アワ、キビなどの雑穀も食べられていました。
副食
    ・野菜:畑で栽培された大根、カブ、カボチャ、ナス、キュウリ、ネギなどの野菜を食べていました。また、野草や山菜も重要な食材でした。
    ・豆類:大豆、小豆、エンドウ豆などがよく食べられ、豆腐や味噌、納豆などに加工されていました。
    ・魚介類:内陸部であるため新鮮な魚介類は少なく、干物や塩漬けなどの保存食として利用されていました。
    ・動物性食品:家畜や鶏の卵、狩猟で得た動物の肉(野鳥や小動物)も食されましたが、量は限られていました。
調味料
    ・味噌:大豆を使った味噌は一般的な調味料であり、汁物や煮物に使われました。
    ・醤油:味噌と同様に、江戸時代には既に醤油も広く使われていました。
    ・塩:保存のためや味付けのために塩が重要でした。
食事の例
    ・朝食:麦飯、味噌汁、漬物
    ・昼食:残り物や簡単な野菜料理
    ・夕食:麦飯、野菜の煮物や炒め物、豆腐や納豆、時には魚の干物

このように、武蔵野新田の農民たちは地元で入手できる食材を工夫して利用し、栄養バランスを取って生活していました。
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■ Gemini
Q.江戸時代、水田がなく白米が手に入らない、麦作中心の「武蔵野新田」の農民は、日頃どんな食事をしていたのでしょうか?
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A.江戸時代、武蔵野新田の農民の食事:麦作中心の食卓
江戸時代の武蔵野新田は、水田がなく白米が手に入りにくい地域でした。そのため、農民の食事は麦を主食とした質素なものだったと言えるでしょう。

主食
    ・麦飯: 麦を炊いた麦飯が主食でした。白米に比べると栄養価が低く、消化も悪いものでした。
    ・麦粥: 麦を煮込んだ麦粥も主食として食べられました。
    ・雑穀粥: 稗、粟、黍などの雑穀を麦と一緒に煮込んだ雑穀粥も食べられていました。
おかず
    ・野菜: 大根、カブ、ネギ、ゴボウ、ニンジンなどの野菜を自家菜園で栽培し、漬物、煮物、汁物にしていました。
    ・きのこ: 山に入ってきのこを採ってきて、煮物や汁物にしていました。
    ・豆類: 大豆、小豆、えんどう豆などの豆類を栽培し、味噌、醤油、豆腐、納豆などの加工食品を作っていました。
    ・保存食: 漬け物、干し物、味噌、醤油などを保存食として常備していました。
肉・魚
    ・肉: 馬肉やイノシシ肉などの野生動物の肉を狩猟で獲ることが稀にありました。
    ・魚: 川魚を釣ったり、干物や塩漬けにして保存したりしていました。
その他
    ・ドングリ: 凶作の年には、ドングリを拾って粉にして餅や団子を作ることがありました。
調味料
    ・味噌: 大豆を塩こうじで発酵させた味噌は、汁物や煮物の味付けに使われていました。
    ・醤油: 大豆と小麦を塩こうじで発酵させた醤油は、貴重な調味料でした。
    ・塩: 海水から塩を採って、料理の味付けに使っていました。
飲み物
    ・水: 水を主な飲み物としていました。
    ・麦茶: 麦を炒って麦茶を作っていました。
    ・甘酒: 米麹を発酵させた甘酒を飲むこともありました。
白米
    白米は貴重なものだったため、正月など特別な日のみに食べる「祝飯(いわいい)」として扱われていました。

麦作以外の収入
農業以外にも、薪炭の販売、機織り、日雇い労働などを行い、収入を得ていました。

まとめ
江戸時代、水田がなく白米が手に入らない、麦作中心の武蔵野新田の農民の食事は、現代の食卓から見ると質素なものだったと言えるでしょう。しかし、限られた食材を工夫して、栄養バランスを考えながら食事を作っていたことが窺えます。

参考資料
・東北大学附属図書館企画展トップページ / 第4部資料一覧
    https://www.library.tohoku.ac.jp/collection/exhibit/sp/r3/part2.html
・江戸時代の食事情/江戸庶民のおかず|日本食文化の醤油を知る
    http://www.eonet.ne.jp/~shoyu/mametisiki/edo-reference15c.html
・武蔵野新田の歴史:
    https://www.city.musashino.lg.jp/
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映画「ブラックレイン」の屋台
(Youtubeに登録のMovieclips に感謝)

2024年7月1日月曜日

H3ロケット打ち上げ、先進レーダ衛星「だいち4号」分離に成功

「JAXA」(宇宙航空研究開発機構)は、本日7月1日 12時6分42秒に「種子島宇宙センター」から、先進レーダ衛星「だいち4号」(ALOS-4)を搭載した「H3ロケット 3号機」(H3-22S)を打ち上げ、16分40秒後に「だいち4号」の分離・軌道投入に成功した。

(本ブログ関連:”H3ロケット”)

先進レーダ衛星「だいち4号」
・この後、半年をかけて実運用が開始されるとのこと。
・JAXA「サテナビ(サテライトナビゲーター)」
    ー https://www.satnavi.jaxa.jp/ja/project/alos-4/
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「だいち4号」は、日本が継続的に開発してきた観測センサである「Lバンド合成開口レーダ」により、地球を観測する人工衛星です。新技術の導入によって前号機「だいち2号」の性能をさらに向上させ、世界最高レベルの解像度と観測カバレッジ(広域な観測)を実現しています。
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(JAXA: 先進レーダ衛星「だいち4号」(ALOS-4)/H3ロケット3号機打上げライブ中継)

2024年6月30日日曜日

きょうで、今年の半分が終る

きょうで、今年の半分が終る。あっというまのことだった。
かかった時間はわずか、それはカレンダーを6枚剥がした手間くらい。

これから梅雨空がつづく。むかしは、雨に縛られて鬱陶しかったけれど、
いまは、公園の小川の水が潤うと思えば、そんなに悪いもんじゃない。

雨の歌といえば、中学時代に流行ったカスケーズの「悲しき雨音」だろう。
雷鳴と雨音で始まる、失恋の歌なのに軽快なのはどうしてか。
傘になじまぬ、カリフォルニアの若者の歌だったからかも。

(本ブログ関連;”悲しき雨音”)

今年の残りも気付けば、カレンダーを6枚剥がして終わることになるのかもしれない。

2024年6月29日土曜日

自然観察、カルガモの雛

定例の「自然観察会」(月一回開催)に、昨年(2023年)12月17日以降参加していない・・・半年ほど欠席している。そこで、定例とは別に月一回開催の一般公開「自然観察会」にはぜひとも参加しようと、きょう出席した。

観察場所は定例フィールドと違って、公開の場合は季節に合わせた場所に変わる。今回は、「東京都立薬用植物園」である。
久し振りの外出で、電車を2回乗り換え、ちょっとした遠出の気分だ。西武拝島線の「東大和市駅」出口の集合場所から、ほんの目と鼻の先に同植物園がある。土曜日のせいか、他の団体もいて混みあった(資料館も順番待ち)。

観察会の会長から、資料館で、自然物の薬用について次のような解説があった。
・生薬は薬効のあるもので、独特な漢字表記される。漢方薬や民間薬を範疇に含める。
・漢方薬は、詳細に定めて複数の薬を混ぜる。シャクヤク、カンゾウは特に即効性がある。
・民間薬は、経験や伝承に基づいて服用される。

観察会が始まって早々、いささか体調が思わしくないことに気づいた。せっかく来たのにとくやみながら退出した。

スミレ(写真左)とビロードモウズイカ(写真右)
・資料館前の花壇に「スミレ(菫)」が種を見せていた。<成熟しても花冠が開かず、自花受粉によって種子を生じる> という「閉鎖花」の特徴が分かる。様子に漫画「寄生獣」を連想させる奇妙さがある。写真右上部の葉先に「カマキリ」の姿があるのだが・・・。
・温室に向かう道に「ビロードモウズイカ(天鵞絨毛蕊花)」が、ぐんぐん花茎を伸ばしていた。二年草なので、でかいのは2年目のものだろうか?


カルガモの雛
上記の観察会を断念した帰り道、せっかくなので、「カルガモ」の親子情報で知った池に寄ってみた。ベテランの方の情報通り、8羽の雛がいるのが見えた。数に変わりがないのにホッとする。
池の中央に置かれた板状の物の上に集まって、遊び疲れた体を小休止させていたのだろうか。やがて、見守っていた母カルガモに呼ばれてか、1羽、2羽と水面に散らばり遊び始めた。可愛らしさに和みますな・・・。


2024年6月27日木曜日

世界の雨分布速報(2024.06.27 06:00-06:59)

来週からいよいよ本格的な梅雨空で、連日雨降りになりそうだ。こんなとき、視覚的に雨雲の動き(予想)を知りたくなる。そして、それを見せてくれる研究者、技術者の努力と情熱に感動する。

■ ウェザーニュース「雨雲レーダー」
日ごろ、ウェザーニュースサイトの「雨雲レーダー」*を利用している。便利な点は、① 画面拡大して地域を絞れること、② 最大60時間後まで予想できるこ・・・60時間(2.5日)先まで <見える化> されているのはありがたい。
(*)雨雲レーダー: https://weathernews.jp/onebox/radar/?fm=header


■ JAXA「世界の雨分布速報
この時期、梅雨の雨雲は一体どこから来ているのか気になって、JAXA(宇宙航空研究開発機構)サイトの「世界の雨分布速報」**を見たところ、中国の四川省(成都)あたりから発生し続いているのが分かる。今後の雨雲の動きを予想できる貴重なサイトだ。
(**)世界の雨分布速報: https://sharaku.eorc.jaxa.jp/GSMaP/index_j.htm

世界の雨分布速報は、「衛星全球降水マップ(GSMaP:Global Satellite Mapping of Precipitation)」***に基づいて表示されている。
(***)GSMaP: https://sharaku.eorc.jaxa.jp/GSMaP/guide_j.html#01a
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衛星全球降水マップ "GSMaP"は、「全球降水観測(GPM)計画」の下、
・「GPM主衛星」に搭載された「二周波降水レーダ(DPR)」を中心に、
・複数の降水を観測する「衛星」や「静止気象衛星」を組み合わせて開発した世界の雨マップ。
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世界の雨分布速報 (GSMaP)  2024.06.27 06:00-06:59
JAXA|宇宙航空研究開発機構
ー 本ウェブサイトでは、GSMaPによる1時間ごとの世界の雨の様子を閲覧できる。
https://sharaku.eorc.jaxa.jp/GSMaP/index_j.htm



■ accu weather
ちなみに、もう少し長期に知りたいとき、「accu weather」****サイトの1か月予報を参照している。この場合は、雨雲の動きではないが、日毎の天候の傾向を知るくらいである。
(****)accu weather: https://www.accuweather.com/