桜の花びらが散って、界隈の景色は先をいそいでいる。満開の桜花の艶やかな光景などなかったかのようだ。自然の移ろいに、眺める方が追いつかない。時間の過ぎ去りをますます早く感じるようになった。
今年は、夜桜見物をしなかった。体調不良の身には、この花冷えが出歩くことを億劫にさせた。
せめて、春の夜のほんわりしたひと時を感じたくて、神野美伽の「夜桜善哉」(歌詞)を聴いてみよう。夜桜がほどよい舞台装置になって、そうそう与謝野晶子の歌にありましたね。
清水へ 祇園をよぎる 桜月夜 こよひ逢ふ人 みな美しき
・・・なんちゃって。