KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(7/5)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、唐代の詩人「李白」(701年~762年)に関連する曲を紹介した。
始めに、唐代詩人「李白」が「黄鶴楼」で「崔顥(さいこう)」の詩に出会った話しについて次のように紹介された。
・中国唐代の詩人「李白」は酒を好み、酒仙と呼ばれた。また、月が好きなため、韓国民謡に「明るい月よ、李白が遊んだ頃の月よ」という歌もある。彼の言葉全てが詩になるほどの才があり、詩仙とも呼ばれた。ある日、詩作するつもりで、長江岸の「黄鶴楼」に登ったが、楼壁に「崔顥」の「昔人已乘黃鶴去/此地空余黃鶴樓」で始まる詩が書かれているのを見た李白は感嘆し、「これ以上の詩は作れない」と筆を片付けて帰ったという。
▼ 崔顥の詩「登金陵鳳凰臺」を歌にした「昔人已に去り(석인이승)」を聴く。朗々とうたいあげる。
次に、李白の詩「登金陵鳳凰臺」と民謡の「ユクジャベギ(육자배기)」について次のように紹介された。
・黄鶴楼を後にした李白は金陵(現南京)の「鳳凰台」に向かい、そこで有名な「登金陵鳳凰臺」の詩を作る。「鳳凰台上で遊んでいた鳳凰が去ってからは、長江だけがゆったりと流れている」といった内容だ。中でも「三山は半ば雲に隠れ、長江は二分して流れる」の部分は、韓国の昔の歌によく引用され、民謡の「ユクジャベギ」にも登場する。六拍を単位に歌うことから、曲名に数字の「六(ユク육)」が入っている。
▼ 南道民謡「ユクジャベギ(六字もの)」を聴く。高低強弱と変化に富んで、随分と声を揺らす。
最後に、管楽器「センファン」と「タンソ」による「水龍吟(수룡음)」の曲について次のように紹介された。
・「ユクジャベギ」一曲だけもあれば、少し早い拍子の他曲を続けて歌うこともある。李白や崔顥は、名勝で優れた詩作をしたが、この初夏に、私たちも都会を離れ、景色の良い楼閣で、風の音、水の音など自然の音と共に心身癒してみたい。
・管楽器の「センファン」と「タンソ」は、よく似合う楽器とされ二重奏される。水中の竜が歌う音の意の「水龍吟(수룡음)」の曲があり、二つの楽器が調和して奏でる不思議な音色に、安らかな一時を過ごしたい・・・とのこと。
▼ センファンとタンソ演奏による「水龍吟」を聴く。<自然が感じられる>という透明感のある演奏。