イ・ソンヒの5集所収の「ひとしきり笑いで(한바탕 웃음으로)」(作詞作曲ソン・シヒョン、1989年)について、以前、「『あ!昔よ』、『美しい江山』、『ケンチャナ』などに通じる、彼女の歌の中で、何かを吹き払い、いかにも前向きな響きがする、韓国らしいトーンの強い曲である」と記した。コンサート会場で見た観客の熱狂からそう察した。
(本ブログ関連:”ひとしきり笑いで”)
会場の反応に、ある意味、定番のような気もしたが、昨日の本ブログに紹介した、釜山日報の「ウィークエンジョイ」(10/28)の記事、「【8090 この歌この名盤】17.イ・ソンヒの4集と5集(アルバム) - 『Jへ』 彼女を除いて80年代歌謡を語るな」(チェ・ソンチョル ペーパーレコード代表)によれば、次のように社会性を帯びているという。歌詞を見れば暗喩的である。事情についていずれ知りたいと思う。
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■ あちこちに社会性の濃い曲配置した5集 (1989年)
(5集収録の)「五月の陽射し」は、80年光州民主化運動(光州事件)の犠牲者の英霊を慰める曲であり、「ひとしきり笑いで」もまた時代の痛みが滲んでいる曲だった。直接的ではないが、歌詞の中に比喩的に隠されたメッセージは、通常の民衆歌謡に劣らず深くおぼろげだった。・・・
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ひとしきり笑いして、知らないふりをするには
この世界の若いため息が、あまりにも深くて
ひとしきり涙して、忘れてしまうには
この世界の若い傷跡が、あまりにも大きい
私は再び眠りたいだけ、子どもの頃のように夢の中で
私は再び夢を見たいだけ、ひたすら笑っていた子供の頃のように
若いため息、ため息が薄れる日、世界は本当に美しいよ
若い傷跡、傷跡が薄れる日、世界は本当に美しいよ
ひとしきり笑いして、知らないふりをするには
この世界の若いため息が、あまりにも深くて
ひとしきり涙して、忘れてしまうには
この世界の若い傷跡が、あまりにも大きい
(Youtubeに登録のAlejandro Kimに感謝)