図書館の帰り、隣接のこじんまりとしたお稲荷さんを見ると、八重桜が淡い西陽を受けて艶やかに輝いていた。これも機会と、ちょっと寄ってみることにした。
染井吉野の桜木は、すでに薄いピンクの花を散らせて、今は若い新芽に変わり、次のステップに進んでいる。そんなとき、より紅の濃い八重桜花は、花弁が集まって連なり、枝々賑わしている。
立ち並ぶ朱色の鳥居の上に、西陽を受けてくっきり浮かんでいる八重桜は、初夏というには早過ぎる、まだまだ春だとばかりに咲き誇っているようでもある。
鳥居をくぐると、奥に小さな社がある。古びた造りだが、廻りを丁寧に掃き清められていて、近在の人々に大事に守られているのがわかる。近くにこんなお稲荷さんがあるのは、よりどころが増えたようでうれしくなる。今回の小旅行の無事を祈ったりした。
(本ブログ関連:”稲荷”)