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2017年10月27日金曜日

イ・ソンヒ「秋の風」オリジナル

歌に秋の詩情を求めれば、イ・ソンヒの「秋の風(カルパラム)」が筆頭にあげられるだろう。以前、触れたことだが、「秋の風」の「갈바람」(「갈」は「秋(가을)」の略、「바람」は「風」)は、船員(漁師)言葉だ。「秋に吹く風(西風、서풍)」を意味する。

(本ブログ関連:”秋の風”)

この名曲が、彼女のデビュー直後というのに驚きを感じる。どうして、と思うほどに味わい深いのだ。デビュー翌年の1985年に、アルバム1集と2集を発表していて、その2集に、この「秋の風(갈바람)」(作詞チョン・ウニ、作曲ナム・クギン)が収録されている。

秋風は寂しさだけを残して過ぎ去っていく。そんな切なさを、イ・ソンヒは抜群の表現力で歌うのを聴いてきたが・・・、実はこの曲、発表時に、彼女の「自伝」によれば次のような問題があった。

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・1985年11月、私の2集アルバムが出た。タイトル曲は「秋の風」。
・ところで、この歌が盛んに電波に乗っている頃、盗作の是非にまきこまれて、すぐさま放送停止にあってしまった。公演倫理委員会が立てた理由は、キム・ヨンジャさんが1983年発表した「愛の迷路」中の「あぁ、私たちの愛のロウソクの灯り/消えて道に迷ったね」の部分をそのまま盗作したというのだ。私が作曲した歌でなく、何か抗弁する立場ではなかったが、ちょっとくやしかった。メロディが全く同じならばともかく.・・・結局、私は「秋の風」を再録音しなければならなかった。それでも若干惜しくなかったのは、「ケンチャナ(大丈夫)」が「秋の風」に劣らずヒットしたという事実だ。慰めはなった。
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そんなわけで、結果的に <中間部分を再編曲して再録音した> ようだが、以下(同曲Originalという)Youtube映像を見ると、当時の初々しくふっくらした容貌とあいまって、若さゆえ力の入り過ぎ具合が微笑ましく感じる。


「秋の風(カルパラム)」

小さな胸にこんなに、しみじみ恋しさ残して
去ったあなたは風、寂しさくれた「カルパラム」
今も目元を巡る、あなたの暖かだったあのまなざし
こころ、何度も何度も、恋しい翼を広げさせるよ

*ああ、あなたは「カルパラム」、雲を作る「カルパラム」
ああ、あなたは「カルパラム」、私のこころ奪った「カルパラム」

小さな胸にこんなに、しみじみ恋しさ残して
消えたあなたは風、寂しさくれた「カルパラム」

(*以下繰り返し)


(Youtubeに登録の사사구통に感謝)