新聞記事を通じて韓国の世代論をフォローしているが、時代を決定する50代に差し掛かった世代およびその下の世代であるハングル世代(한글 세대)が、漢字との親和が乏しいという現状を、朝鮮日報の記事「名前さえ漢字で書けない韓国人」(2/1、(魚秀雄(オ・スウン)記者 , 兪碩在(ユ・ソクチェ)記者)は次のように報じている。抜粋。
イ・ソンヒが1984年「江辺歌謡祭」で大賞受賞を紹介する、京郷新聞(テレビ番組紙面)にある記事は(氏名を除き)ハングルばかりだが、タイトルや写真の見出し部分に「熱気」、「大賞」、「音楽」など漢字が見られる程度である。
ちなみに、イ・ソンヒの2005年の13集アルバムタイトルは漢字で「四春期」(思春期ではない!)で、2009年コンサートのタイトルに「招待」の漢字が使われた。「인연(インニョン、因縁)」以降、彼女のヒット曲に東洋的香りする旋律が織り込まれている。
(本ブログ関連:”50代”)
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・1970年に「ハングル専用政策」が始まってから44年。今や、小学校で漢字を学んでいない最初の世代は50代に差し掛かった。20-30代はもちろん、40代すらも漢字になじみがない時代になったということを意味する。
・スマートフォンやタブレットPCからは漢字の入力システムが姿を消し、ハングルだけで誤記された単語が、正しい表記として「定着」するケースも多い。
・成均館大学中文科のチョン・グァンジン教授は「漢字語は韓国語の語彙(ごい)の70%、学術用語の90%以上を占めている・・・
・仁済大学のチン・テハ碩座(せきざ)教授(寄付金によって研究活動を行えるよう大学の指定を受けた教授)は「漢字が多く使われている1980年代以前の本を大学生が全く読めないということは、韓国各地の大学図書館に所蔵されている資料の90%以上が、そのまま死蔵されるということを意味する・・・
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