(本ブログ関連:”自然観察園”)
このところ季節の変化をしっかり感じる。日向と日影で気温の差がはっきりしてきたことだ。そんな薄曇りの今日、8月度版のNo.2「花だより」を片手に、すれ違うひともない静かな自然観察園を巡った。
ヤブランの花とアカメヤナギの幹 |
(本ブログ関連:”ヤブラン(藪蘭)”)
アカメヤナギの幹の太さとうねり具合に驚く。ヤナギ科ヤナギ属の樹木ながら、一般的な「柳」の持つ、なよとした女性的なイメージとは真反対で、力強く立つこの樹に寄り添うようにヤブランが咲いていた。
その他に観察した草花は次の通り。名前にこだわりたくなる白色の「センニンソウ」は仙界や貴種というより、身近な感じすらする地味な「つる」植物だ。目をもっと近づけると華奢で可憐。また、小さな花が茎に淡紫色の花がかたまって、数珠繋ぎするように咲く「ハッカ」は、園内を巡る板橋から覗くにはこじんまりしていた。
キツリフネの葉表 |
(本ブログ関連:”ハンゲショウ”)
さて今回、同じように葉の表面が変化する様を楽しんだ。やがて黄色の花を咲かす前の「キツリフネ」の葉表が、左の写真のように、葉の茎側が薄緑色して葉先に向かって緑色を増すグラディエーションが目に留まった。開花前の、キツリフネの葉の色合いの違いを見て、おもわず木漏れ日による光の魔術かと錯覚してしまうほどだった。
公園は静まり返っていて、小川で水遊びする家族連れもまれ、日を受けながら沼に掉さす釣り人もまれ。上空を飛び交う飛行機のエンジン音だけが響いていた。