KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(4/9)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第51回として、楽器に使われる「竹(대나무)」にまつわる話を紹介した。
まず、楽器の材料の話から、竹を使った楽器の紹介へと、次のように始まった。
・朝鮮半島最古のものとして、平壌の博物館所蔵の青銅器時代(紀元前8世紀~末期)に鳥の足骨で作られた楽器「骨笛(뼈 피리)」のがある。古く、楽器に鉄、石、糸、竹、夕顔の実、土、皮、そして木の8材料が使われ、「八音(팔음)」と呼んだ。鉄で作られた「鐘」。石の「編磬(편경)」(宮中音楽演奏に使用)。土は壷形の「ブ(부)」(主に祭礼音楽に使用)。八音中、一般に広く使われたのは竹で、主に横笛の「大琴(대금)」や二枚リードの「觱篥(피리)」などの管楽器がある。そのため、管楽器中心の音楽を「竹風流(대풍류)」と呼ぶ。
▼ 「竹風流」を聴く。どこか煌びやかで陽気な気分がする。
・「奚琴(해금)」は胴に太い竹を使う。また伴奏を担う楽器「杖鼓(장구)」は竹の撥(ばち)を使い、弦楽器を代表する「コムンゴ(거문고)」の弦を叩く撥(술대)は竹から作られる。
・竹は、中空だが幹が強く、しなやかにしなる性質があり加工しやすい。竹は南道地方に多く手に入りやすく、年間、青々として、まっすぐに育つことから、ソンビに好まれた。それで竹の楽器に、音楽同様、常に澄んだ音色の響きが期待された。
・古代史の記録の「三国遺事」(撰述:1270年代後半~1280年代中頃)に、統一新羅時代に竹を使った楽器「萬波息笛(만파식적)」の記載がある。萬波息笛は、旱魃や洪水を治め、敵軍を追い払い、さらに疫病も治したとされる。
▼ 「清声曲(청성자진한잎)」を聴く。以前聞いた奏者・・・こちらは、ゆるりとした時の流れを感じる。
・竹で作られた楽器には神秘な音色を響かせる「笙簧(생황)」もある。笙簧は「パク(박)」と呼ぶ丸い実を乾燥したものに、長さの違う細い竹を何本も突刺さしたもので、口で吹き音を出す。昔、この笙簧の音色を、想像上の動物の鳳凰の鳴き声に例え、仙人たちが演奏する楽器と考えた。中国では、人間を創生したとされる女カ(여와)が、人間たちが楽しく過ごせるようにと与えた楽器が、この笙簧だったとも言われる。
▼ 「Oblivion」を聴く。これも以前聴いた奏者で・・・笙簧をアコーデオンに似せてセンチメンタルな・・・。
(Youtubeに登録のMCDuCheneに感謝)