今日は雑節の「八十八夜」。日頃使っている二十四節気とは別に、雑節は特別に設けられた暦日で九つある。八十八夜はその代表的な一つだ。農作業のように気候や天気と密接な生活をしているわけでない身には、カレンダーを見てようやく気付くことが多い。俳句の季語よりも代表的な節目なのだろうけど。
(本ブログ関連:”八十八夜”)
八十八夜といえば、「夏も近づく八十八夜」の詞が浮かんでくる。文部唱歌「茶摘」(1912年、明治45年)は、この時期に、街路樹の若葉が初々しい黄緑色に輝いているのを見てふと感じる、初夏の鮮やかさを合わせて思い浮かばせてくれる。
1.夏も近づく八十八夜
野にも山にも若葉が茂る
あれに見えるは茶摘みぢやないか
あかねだすきに菅(すげ)の笠
2,日和(ひより)つづきの今日このごろを
心のどかに摘みつつ歌ふ
摘めよ摘め摘め摘まねばならぬ
摘まにゃ日本(にほん)の茶にならぬ
唱歌とはいえ、民謡に通じる労働を盛りたてる賑やかさや健康さがある。さらに、民謡に必ず色をそえる働く女性の姿(艶やかさも含めて)をちゃんと描いている。茶畑作業の最盛期のころを歌っているそうだ。
(Youtubeに登録のChaAに感謝)