ロシア関連のニュースで、ヨシフ・ブロツキーの詩が取りあげられている。かつ、メディアは報道を(時代と場所によって)選択的であるという自明に気づかぬ振りしている。
(本ブログ関連:”ブロツキー”)
■ テレ朝 News
「『死んでいるも生きているも違いはない』 プリゴジンの墓に添えられた詩の意味」
(元テレビ朝日モスクワ支局長 武隈喜一、2023/08/31 18:30)より抜粋
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000313952.html
---------------------------------------------------------------------
・(プリゴジンの)真新しい墓には墓碑銘とも言える一篇の詩が額に入れて置かれている。
・プリゴジンと同じレニングラード(現在のサンクト・ペテルブルグ)に生まれ、アメリカに亡命して死んだノーベル賞詩人ヨシフ・ブロツキーの詩(「静物画」の末節)だ。
母がキリストに言う
――おまえはわたしの息子? それとも神?
(おまえが)十字架に釘打たれて。
わたしはどうして家に帰れようか。
敷居をまたげようか。
おまえがわたしの息子なのか神なのか
死んだのか生きているのかも
わからず、心も決まらずに。
彼は答えて言う
――死んでいるも 生きているも違いはない、女よ。
息子でもあり、神でもある
わたしは、あなたの(もの)。
---------------------------------------------------------------------
■ TBS NEWS DIG Powered by JNN #報道1930
Youtube「正恩氏×プーチン氏 “会談計画” / 戦時下の好景気?ロシア経済の“耐久力”」(9月5日)より
https://youtu.be/epc9lhZbB1Q?t=2827
(詩:資料)
① 工藤順:ロシア語翻訳
「ヨシフ・ブロツキーの詩」(投稿日: 01/02/2014)
<死せる自然(静物画)>
「死がやって来て、おまえの眼を奪うだろう」パヴェーゼ
https://junkdough.wordpress.com/2014/02/01/brodsky/
② Slavistika (巻18、p.120-149、発行日 2003-03-31)・・・ 難解です!
「越境する詩行 : ブロツキイの詩『蝶』における亡命の軌跡」(竹内恵子)
https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/record/38267/files/KJ00004390760.pdf
(付記)
本日の「ラグビーW杯」(仏トゥルーズ)、日本代表は初戦のチリに 42対12で勝利
・先日、ネット購入の支払いにコンビニに出かけたとき、雑誌棚に「Number 1080」(9/21号)を見つけた。ほぼ「ラグビーワールドカップ2023」特集で埋め尽くされていたので買い求めた。
・同誌中綴じの <選手名鑑> を参考に、彼らの活躍をNHKテレビで今夜観戦した。・・・考えてみたら、ラグビー競技のルールについて全く知識がない。テレビ画面に、ルール解説の囲み文が表示されるのだが理解が追いつかない。
・せめて、Numberを読みながら、気分だけでも浸っていようか。