昨日まで「真夏日」が4日間連続したと思ったら、今日は夕方から雨という。天気予報の雨雲レーダーは、今晩から明日の午前中まで、雨雲が関東一円を這う様子を描く。夕方、空模様を心配しながら「バスク語教室」へ出かけた。
(本ブログ関連:”バスク語”)
バスク語教室は、月一回のペースで、東京外国語大学教授の萩尾生氏から「バスク文化」を紹介していただいている。先月(4/16)の「バスクの地理」に続き、今回は「バスクの名前」(人や屋号の名前の変遷など)について、図や歌を交えて解説された。
① 存在と名前
・存在(izan)+ α : izadi(自然)、izaera(性格)
・名前(izen): ponte-izen(洗礼名)、ezizen(あだ名)
② 文字(ローマ字による)
・近世: 教会・印刷技術により普及、 「バスク初文集」(エチェベリ、1545年)
・近現代: バスク・ナショナリズム、人名の統一など <純粋化>(サビノ・アラナ)
・現在: バスク語の公用語化、スペイン(1979年)、フランス(1966年)
・バスクアカデミーの設立(1966年): 標準語
③ 人名
・人名は多様: 固有、宗教的、聖地、上記のアラナによる、自然、地名・・・などに由来
④ 親族名称
・私(Ni)が男女別に、「兄」と「姉」の表現が異なる
・財産相続: 相続者は長子に限らず3/4相続、相続者以外*は家から町に出る。
(*)相続者以外: 僧侶、役人になったり、海外に出たりする。独身のまま家付きも可
⑤ 家(屋号)
・家(etxe): etxeko egin(親しくなる)、etxeko jaun(家長) ← (~ko:位置属格)
(付記)
バスク人と鉄の関係について ⇒ (本ブログ関連:”バスクと鉄”)