連日の暑さに閉口している。気合を入れて外出しても、あまりの熱射に圧倒されてすぐに逃げ帰ってしまう。
気象庁の「予報用語」に、次のような区分がある。
① 予報用語(気象庁が発表する各種の予報、注意報、警報、気象情報などに用いる用語)
② 解説用語(気象庁が発表する報道発表資料、予報解説資料などに用いる用語)
夏の暑さについて、気温(℃)を基準にした、上記「予報用語」①に分類される用語がある。従来から聞きなれて一般化したもので、感覚的に理解できるものになっている。
・夏日: 日最高気温が25℃以上の日
・真夏日: 日最高気温が30℃以上の日
・猛暑日: 日最高気温が35℃以上の日
(本ブログ関連:”猛暑日”)
最近、上記①に納まりきれない暑さが生じており、マスコミを通じて、「酷暑」という言葉が使われるようになった。気象庁は、この「酷暑」を上記「予報用語」②の中で、プレスリリース向けに、(感覚的な理解のため)「厳しい暑さ」として使っている。
ところで、昨日の気象庁発表資料「7月中旬以降の記録的高温と今後の見通しについて」(7/23)に、「最高気温が35度以上の猛暑日が続く所もある見込み」と述べられていて、今のところ「猛暑日」以上の分類はない。
昨日の毎日新聞記事「猛暑 気象庁『災害と認識』熱中症死の疑い6日で90人超」(7/23)によれば、同日記者会見した気象庁から、「経験したことがないほどの暑さになっている地域がある。命に危険を及ぼすレベルで、災害と認識している」(気候情報課の竹川元章予報官)と発言があったと報じている。
どうやら、5℃単位に分類してきたなかで、最高気温の「猛暑日」(35℃)を超えて40℃以上の状態が続いたため会見したと思われる。最近、気象庁の動きは素早い。
環境省の「熱中症予防サイト」に、「28℃(厳重警戒)」、「31℃以上(危険)」とあって、最上位の分類が「31℃以上」なのだ。気温40℃到来以前(あるいは温帯地帯)の学会資料やISO標準を参考にしているようだ。
以上から、40℃を待つより、ヒトの体温(37℃あるいは38℃)をもとに、新たな分類を設けるべきではないかと・・・しろうとながら考えてしまう。たとえば、<最高気温がヒトの体温以上、熱中症など災害が予想される「酷暑日」>と報じてくれ方が直感的に理解できるのだが。