二十四節気の「立冬(りっとう)」、冬の気配を感じるころなれど、最高気温20℃に迫る日がつづく。このまま暖冬かと思いきや、気象庁の<2021~2022年冬>の予報では、4:3で寒くなりそうとのこと。まあ、先行きは分からぬが・・・。
(本ブログ関連:”立冬”)
冬になればかわいらしい唱歌があって、これまでいろいろとブログに記してきたが、今回はちょっと乙に構えて江戸気分にひたってみよう。「江戸端唄集」(倉田喜弘 編。岩波文庫)に、冬の夜に降る雪を境に男女の恋情をうたう「わがもの」がある。
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一九 わがもの
我ものと 思へばかろし かさの雪 恋の重荷をかたにかけ いもがり*ゆけば 冬の夜(よ)の 川風寒く千鳥なく 待(まつ)身につらき 置(おき)ごたつ 実にやるせが ないわいな
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(*)いもがり: 女性の許(もと)
SPレコード「勝太郎市丸十八番集」(ビクターレコード)から:
「わがもの」 歌:市丸、三味線:才香、番号:KI-1、mat:9427、発売:1938年、区分:端唄
(参照)78Music: http://78music.jp/victor.html
ラジオ世代にとって、市丸の歌声をいつか聴いていたかもしれない。
(Youtubeに登録のkotyavideoに感謝)
(付記)
上記の端唄に出てくる「千鳥」については、よく紀貫之の和歌が参照されるが、俗謡に踏み込まない範囲で、同志社女子大の吉海直人教授(日本語日本文学科)が、掌文の<教員によるコラム>で触れられている(2017/11/16)。
https://www.dwc.doshisha.ac.jp/research/faculty_column/2017-11-16-09-40