体調にいまひとつ自信なく、寒い外に出る気力もない。家にこもって養生する。そんなとき、いろいろな想いで遊ぶ。いっそ桃源郷へと、仙界 → 山怪 →(眷属)キツネ → オオカミなどへ。そして、オオカミからニホンオオカミへと広がる。
(本ブログ関連:”オオカミ”)
先日(11/29)のブログに付記した、「ニホンオオカミは消えたか?」(宗像充著)の書を視覚的に補強してくれる映像がYoutubeにあった。1999年のドキュメンタリー「幻のニホンオオカミを追いつづける男」(制作TOPPAN)だ。2012年のNHKドキュメンタリー「見狼記」へと連なるようだ(こちらはYoutubeで詳しく見ることができないのが残念)。
「幻のニホンオオカミを追いつづける男」は、ニホンオオカミの存在を信じて、秩父山地でひたむきにフィールド調査を続けるアマチュア研究家、八木博氏を縦軸に関係者から様々な情報が紹介される。上掲書を思い出してはうなずくばかり。
八木氏の情熱は、見る人に強烈なインパクトを与えるかもしれない。ニホンオオカミ「固有種」への思いは強く、まるで松本清張の人物伝に出てきそうな執念さえ感じるほど。それゆえ、動物分類学の研究者に、徹底した実証振りが高く評価される。・・・遠の昔にあっさりと捨て去った妥協しない信念を、振り返ることにもなる。
八木氏は、1996年に秩父山中で、ニホンオオカミらしき動物の写真撮影に成功している。次の「幻のニホンオオカミを追いつづける男」は、その3年後の1999年に制作されたドキュメンタリーということになる。
(幻のニホンオオカミを追いつづける男)
(Youtubeに登録のYouyakei Gekijoに感謝)
(付記)
ニホンオオカミの外見は、タイリクオオカミと違ってどこかヒョロリ感がする。がっちりしたオオカミのイメージがないのだ。とはいえ、理由があって、緯度の高い寒冷地域と、緯度の低い熱い地域に棲息する「恒温動物においては、同じ種でも寒冷な地域に生息するものほど体重が大きく、近縁な種間では大型の種ほど寒冷な地域に生息する」という「ベルクマンの法則」があるとのこと。なるほどクマも人間もしかりだ。