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2014年9月1日月曜日

イ・ソンヒの「秋の風」

イ・ソンヒが音楽界へ本格デビューした初年、立て続けに出したアルバムの2集に収録した「秋の風(갈바람)」(1985年、作詞チョン・ウニ、作曲ナム・クギン)は、秋の風に託してしみじみと別れの哀切を聞かせる。この歌は、彼女が時を重ねるたび磨かれていくようだ。

(本ブログ関連:”秋の風”、”オギヨディオラ”)

「秋の風」の「갈바람」(「갈」は「秋(가을)」の略、「바람」は「風」)は、船員(漁師)言葉だ。「秋に吹く風(西風、서풍)」を意味する。

KBS WORLDラジオの「違いの分かる韓国語」に、漁業に関わる風を次のように紹介している。
・샛바람 = 동풍(東風)                  船乗りの語
・하늬바람 = 서풍(=西風)             農村·漁村で「西から吹く風」を指す語.
・마파람 = 남풍(南風)                  船乗りの言葉
・된바람 = ① 북풍(北風)              船乗りの語
          ② 激しく吹く風.

10年前、イ・ソンヒが20周年記念コンサートで歌った「秋の風」は、もしかしたら彼女が最も輝いていた時期かもしれない。もちろんその後、時を重ねて、ミュージシャンとして、アーティストとして完成したことはいうまでもない。当時の映像がYoutubeにある。一度削除されたものだけに、この登録がいつまでも見られるよう願う。

「秋の風(カルパラム)」

小さな胸にこんなに、しみじみ恋しさ残して
去ったあなたは風、寂しさくれた「カルパラム」
今も目元を巡る、あなたの暖かだったあのまなざし
こころ、何度も何度も、恋しい翼を広げさせるよ

*ああ、あなたは「カルパラム」、雲を作る「カルパラム」
ああ、あなたは「カルパラム」、私のこころ奪った「カルパラム」

小さな胸にこんなに、しみじみ恋しさ残して
消えたあなたは風、寂しさくれた「カルパラム」

(*以下繰り返し)


(Youtubeに登録のyongjoon parkに感謝)

(補足)
KBS WORLDラジオの「国楽の世界へ」で、「晩秋」の回に、朝鮮時代の申光洙(신광수、1712年~1775年)の「關山戎馬(관산융마)」の詩が次のように始まると紹介された。
・「秋の川は寂寞として魚さえ寒い(秋江寂寞魚龍冷)/人々は西風を受けながら仲宣楼(중선루)に登っている(人在西風仲宣樓)」・・・。