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2013年5月28日火曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 諧謔

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(5/22)に、文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第7回として、「諧謔、こっけい」について紹介された。

まず国楽にも笑いをテーマにした諧謔的な音楽があるという次の紹介から始まった。
・韓国伝統文化に情緒としての「恨」があるが、ソンビの音楽には気品があり、庶民の伝統芸能「仮面劇タルチュム」には堕落(両班や僧侶)と浮気と嫉妬(爺さんと婆さん)などの風刺と諧謔があった。国楽にもこうしたテーマが伝承されている。
「蛙打令(メンコンイ・タリョン、맹꽁이 타령)」(1900年代頃)の、「メンコンイ」は動きが鈍く疎い人物として使われる。今から100年ほど昔、ソウルの真ん中を流れる清渓川に住む様々なメンコンイが現れ、人々の生き様を風刺した描写する。

▼「蛙打令」を聴く。五匹のカエルの姿は・・・言葉に納得して楽しむものだろうけど・・・。

次に、パンソリについても滑稽な描写を次のように紹介した。
・パンソリは、悲しみに泣き叫ぶかと思えば、何事もなかったように笑いはじけるジャンルだ。
- 「水宮歌」では、海の竜王が自分の病気を治すウサギを探すよう臣下に命じる。イカ、貝、ニシン、ひらめ、太刀魚などが登場して、竜王は病気を忘れて思わずつぶやく、「わしは竜王ではなく、これではまるでチュソクのための市の日に、商売のために出てきた魚売りではないか」。
- 「沈清歌」では、盲目の父の目を開かせるため娘が海に身を投じる悲劇の中で、主人公沈清が命の代わりに得た金を目当てに、後妻ペンドクと沈清の父との滑稽話が続く。
- 「赤壁歌」の中の赤壁火戦では、大軍を率いて呉国を攻撃した曹操は予想外の火攻めにあい退去する。こうした中にも裏をつく笑いの要素が含まれている。

▼ユン・ジンチョルによる「赤壁歌」の中から「赤壁火戦」を聴く。なぜか淡々として・・・ところで、朝鮮の古い時代の戦を題材にしたパンソリはないものだろうか。

・死は暗く厳粛なものだが、それさえ風刺の対象にした。特にパンソリは庶民から始まった文化のため、このような風刺の傾向が強いと思われる。不条理を笑いを通して表現するところがパンソリの力ではないか。

▼フュージョン国楽グループのプロジェクト・ロック(Rock、락)による「困るな(난감하네)」を聴く。これは・・・今様で。