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2014年10月9日木曜日

膝小僧をすりむいて

なんというか小学生だ・・・家路の途中つまづいて膝を打ち、すり傷をこしらえた。スボンを見れば、膝に小さな穴が開いている。そのとき感じなかった痛みが、家に着くとジワジワ出てくる。神様はよくしたもので、家に戻るまでの間、痛みを抑えてくれたようだ。

だいぶ前にも転んだことがある。錫高野に蛍石を採りに行ったとき、岩場!で思いっきり仰向けに引っくり返ったのだ。幸いリュックを背負っていたお陰で、脊椎は守られたが、帰りの車中、小さな振動にも激痛が走って大変だった。なのに、リュックいっぱいの採集鉱物を捨てようともしなかった。

子どものころは、足を怪我すると、赤チンキを塗ってもらった。空き地で遊ぶ腕白たちは、半ズボンの足先にあちこち赤い勲章を飾っていた。その赤チンキが有害とかで次第に使われなくなった。怪我自慢の証がなくなって、男の子はさぞ残念だったろう。

そう、子どもって、怪我したことを得意がった。特に骨折などして、腕に三角巾をしたりすると、晴れがましい。松葉杖など使えば最高だ。みなが寄り集まり、あれこれ尋ねると、まるで空を指差して高らかに歌うポスターのように高揚したものだ。

怪我自慢は、それだけではだめ。大事なことは、それにもめげず、みなと一緒に遊びまわらなければならない。これができてこそ、怪我は男の子の栄えある勲章なのだ。我が遊び声、ますます天に響き渡るようだった。