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2013年8月27日火曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 桐の木

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/21)に、文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第20回として、「桐(오동)の木」について紹介された。

まず桐の木にまつわる、鳳凰の伝承について次のような紹介から始まった。
・韓国の花の王は牡丹、百獣の王は虎であり、鳥の王は鳳凰と言われる。鳳凰は、一度姿を現すと天下が平安、泰平の象徴となる想像上の動物だ。松の実のみ口にし、桐の木だけに止まる。そこで、身分の高いソンビは居間(사랑방)の周辺に、桐や青桐を植え、鳳凰が来るのを待った。
ところで、桐の木のせいで意外なことも起こった。桐の木にまつわる時調(시조)を紹介する。

「窓に影が見え隠れするので、恋しいあの方がいらしたのだと急いで外に出てみると、あの方はおらず、月が明るく光っている。桐の木の濡れた葉に鳳凰が来て、長い首を曲げて、羽をつくろっている影だった。夜だったからよかったものを、昼であったら誰かが見かけて恥をかくところだった」

(参考)「コ・ヒョサン ブログ(Blog)」に上記曲の紹介がある。感謝。

▼男唱歌曲、言楽(언락)時調 「碧紗窓が(벽사창이)」を聴く。ゆったりとして、(上記歌詞から)恋よりも鳳凰の幻想が主ではと思うのだが・・・女性の心情と違って、男の論理かな。

▼楽器コムンゴによる(歌曲)「掃葉山房(소엽산방)」の演奏を聴く。雨音が人の心を乱すというには、こちらも、ゆたりとして・・・どこか新しさを感じて気になれば、作曲者は黄秉冀(ファン・ビョンギ、황병기)(1936年5月31日~)で・・・現代の作曲である。

高級部材として楽器や家具に使われる桐の木の素晴らしさを次のように解説された。
・高級材として、軽くゆがみが少ないという特性が重宝される桐は、楽器や家具に広く使われた。昔、娘が生まれると、庭に桐の木を植え、その成長が早いため、娘が嫁ぐときに桐で箪笥を作って持たせたという。
桐は、楽器コムンゴやカヤグム製作の重要な部材のひとつだ。桐は寿命が長く千年を経ても、常にメロディーを奏でるという。楽器であれ、家具であれ、丁寧に加工し、丹精をこめて作り上げれば、使い手も、こうした一生物の家具や楽器に愛着を持って接することができる。そのとき、桐の木のすばらしさを実感できるのではないだろうか。

▼楽器カヤグムによる「知恵の香り(슬향)」の演奏を聴く。・・・若手演奏家による、旋律、リズムともに今様である。