先日(10/26)、公民館主催による地震・火山噴火を中心にした「自然災害」についての講演会があって、「山梨県富士山科学研究所」の研究者の方々が講師として来られた。講演会スケジュールには、同研究所をうかがう日が設けられたりした・・・といっても、一般客としての見学内容だが。
(本ブログ関連:”山梨県富士山科学研究所”)
研究所の展示室にある富士山の立体地図をながめながら、周辺に大きな広がりがあるが、そこに大規模な他の火山群がないのが気になった。解説者から「富士山はフィリピン海プレートとユーラシアプレートとの間の沈み込み境界」*にあるという話をうかがった。
(*)資料:「 『富士山はどうしてそこにあるのか』 首都大学東京 名誉教授 山崎晴雄氏 」
https://www.pref.shizuoka.jp/bousai/e-quakes/center/seminar/documents/20180519koukai.pdf
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・伊豆諸島の東側にある太平洋プレートが、ユーラシアプレートやフィリピン海プレートの下に沈み込んだために作られたマグマは、東北の奥羽山脈から中部山岳、八ヶ岳、富士山、伊豆半島、伊豆諸島の火山として線状に連なって噴出している。
・つまり富士山はプレート沈み込み境界と、それとは直接関係しない火山帯(弧)の交点に位置している.これは世界の他地域には存在しない。
・火山は通常基盤の高度の高い地域に噴出しているが、富士山はプレート沈み込み境界という沈降地域に、より地下深部で形成された玄武岩質マグマが噴出したため、広い裾野をひろげることができ、それが美しい山容を形成したと考えられる。
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地図上で見れば、スケールは違うがカムチャッカ半島の大型火山群の連なりと似た部分もあるものの、プレート境界といった特殊性があるということになるのだろう。
ところで、講演会では富士山が噴火したら火山灰などの影響で、首都圏のライフラインに多大な影響が出ると話題にされて、このところの軽石騒ぎなども重なって、富士山が脳裏にあった。そんなとき、きょうになって富士山近くの「山梨県東部・富士五湖」で地震が連続発生した**。
(**)資料:気象庁「地震情報 一覧」
https://www.data.jma.go.jp/multi/quake/index.html?lang=jp
■#1.気象庁「震源・震度情報」(2021年12月03日02時22分発表)
きょうの日付になった深夜のこと、当地の震度は「1」だった。どうりで、眠っていて気付かなかったはず。
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地震の発生日時:12月03日02時18分頃
震央地名:山梨県東部・富士五湖
(北緯35.5度 東経139.0度)
深さ:20km
マグニチュード:M4.1
(最大震度:4)
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■#2.02:23にも山梨県東部・富士五湖地震が、同地点(深さ:20km、マグニチュード:M3.6)で続いた。
さらに、きょうの早朝、当地をきつく揺らす地震がきた。
■#3.気象庁「震源・震度情報」(2021年12月03日06時42分発表)
当地の震度は「2」とのことだが、揺れで目覚めたときの体感は「3」と思ったほど***。
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地震の発生日時:12月03日06時37分頃
震央地名:山梨県東部・富士五湖
(北緯35.6度 東経139.0度)
深さ:20km
マグニチュード:M4.9
(最大震度:5弱)
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(***)資料:気象庁「報道発表」
「令和3年12月3日06時37分頃の山梨県東部・富士五湖の地震について」
https://www.jma.go.jp/jma/press/2112/03a/kaisetsu202112030840.pdf
気になる富士山の火山活動との関連について、報道発表は「なお、富士山の観測データには特段の変化は認められていません。」といった、富士山の火山活動と関連なしというあっさりしたものだった。
結論、今回の地震は富士山の火山活動と関連なし!