きょうは、二十四節気など暦日のほかに設けられた「雑節」の「八十八夜」で、「立春」の初日(今年は2/4)を1日目として88日目にあたる。茶摘みの言葉に、まぶしく清々しい光景を思い浮かべるが、あいにく今朝から曇天で、天気予報では午後には小雨に変わるとのこと(その通りになった・・・そして思いのほか冷える)。
(本ブログ関連:”八十八夜”)
茶摘みの歌に、「夏も近づく八十八夜」で始まる唱歌「茶摘み」(「尋常小学唱歌 第三学年用」、1912年(明治45年)刊行)がある。誰もが知るこの曲は、作詞・作曲者が不詳とのこと、不思議である。そのせいか、唱歌や童謡の資料として参照している「唱歌・童謡ものがたり」 (読売新聞文化部著、岩波現代文庫) に掲載されていない・・・取材しにくかったのだろう。
そこで民謡に目を向けると、「日本民謡集」 (町田嘉章, 浅野建二編集、岩波文庫) に静岡県の「ちゃっきり節」*が採録されている。Youtubeには、市丸**(明治39年【1906年】~平成9年【1997年】)が吹き込んだレコード音源が紹介されている。
(*)ちゃっきり節: 観光用の新民謡、北原白秋作詞、町田嘉章作曲、昭和2年(1927年)
(**)市丸とレコード盤の関係について、次の記述がある。(Wikipedia)
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全国的に知られるようになったのは、芸妓から歌手に転身した市丸が1931年にレコードに吹き込み、翌1932年にヒットして以後である。
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市丸が歌った、Youtubeの「ちゃっきり節」は、歌詞の一番、二番、六番で構成されている。
唄はちゃっきり節 男は次郎長
花はたちばな 夏はたちばな
茶のかおり
【囃子】ちゃっきり ちゃっきり ちゃっきりよ
蛙(かわず)が鳴くんで 雨ずらよ
茶山茶どころ 茶は緑どころ
ねえね***行かずか やあれ行かずか
お茶つみに
【囃子】ちゃっきり ちゃっきり ちゃっきりよ
蛙(かわず)が鳴くんで 雨ずらよ
山で啼くのは 藪うぐいすよ
茶つみ日和の 晴れた日よりの
気のとろさ
【囃子】ちゃっきり ちゃっきり ちゃっきりよ
蛙(かわず)が鳴くんで 雨ずらよ
(***)ねえね: 良家の年若い女児
歌詞の各番の最後にある「雨ずらよ」は静岡方言だそうで、こんな経験がある。むかしの職場に静岡県出身の者がいて、彼はしばしば「ぞうずら」を口にしていた。「そうだよ」といった肯定の意味合いだけと理解していたが、「そのようだね」といった婉曲表現でもあることをネットで知った。とにかく愉快な人物だった。
(登録者 ”市丸/波岡惣一郎/鈴木正夫/喜久丸 - トピック” に感謝)