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2017年5月24日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 孔明歌

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(5/17)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「三国志演義」をもとに「孔明歌(공명가)」など関連した曲について紹介した。

始めに、「三国志演義」に武功が描かれた「諸葛亮(孔明)」について次のように紹介された。
・「三国志」を一度も読まぬ人を相手にしてはならぬ、逆に、三国志を三回以上読んだ人も相手にしてはならぬといわれる。無知と賢さにかなわぬからだ。ここでいう三国志は、史書でなく、逸話など取り込んだ「三国志演義」を指す。長い間にある様々な事件や人物が描かれる。本分を守った者、ずる賢く利益にこだわった者、空しい権力争いに命を失った者もいた。韓国でも漫画、文学作品、歌として親しまれ、中でも孔明が南屛山で南東風を祈る場面はよく知られる。

▼ <南屛山で南東風を祈る孔明>を歌った西道雑歌「孔明歌」を聴く。淡々と南屛山の場面を歌う。

次に、孔明が高く評価した将軍「趙雲」との関係について次のように紹介された。
孔明は、「劉備」の信を得て活躍した人物だが、三国志で目立った活躍はないが、「三国志演義」で神出鬼没な人物として、「曹操」の軍を撃破する武功が描かれる。
・中国で最も長い川、長江を挟んで、「曹操」と「劉備・孫権」連合軍が向かい合った。曹操の船を火攻めしようとするが、南東の風が吹かぬ、まさに北西風の季節だった。そのとき、風の方向を変えたのが孔明。彼は南屛山に祭壇を築き、何日も祈り捧げると南東の風が吹き始めた。孔明がただ者でないと知った孫権の武将「周瑜」は、無理難題を突きつけて孔明を除去しようとしたが、これを予測した孔明は、将軍「趙雲」と準備した。

▼ <趙雲が、追撃する孫権の船に弓を射て孔明を逃がす>「趙雲弓射(자룡 활쏘다)」を聴く。音楽ドラマのよう。

最後に、赤壁の戦いをもとにした「蘇軾(蘇東坡)」の詩「赤壁賦」の歌唱について次のように紹介された。
・「趙雲弓を射る」は、パンソリ「赤壁歌」の「赤壁の戦い」の場面とともに、最も緊迫する場面だ。赤壁は、曹操が劉備・孫権の攻撃に敗れた所で、後に、中国北宋時代の代表的詩人「蘇東坡」が赤壁で「赤壁賦」の詩を作った。人生の空しさを表現した詩で、韓国では、短歌(단가)や誦書(송서)の歌唱法で継承されている。
・赤壁で戦った兵士は、ほとんどが力のない民だった。故郷の家族を、切なく想ったことだろう。

▼ 誦書「赤壁腑(적벽부)」を聴く。力まず御詠歌のよう。