二十四節気の「小雪(しょうせつ)」にしては、冷え込みは鋭くないが、小雨まじりの曇天は重く、いかにも雪がぱらつき始めるこの候らしい気配がした。私は、「小雪」をどうしても「こゆき」と呼んでしまう。
(本ブログ関連:”小雪”)
そんな午前中、少し先の街にある大学の学園祭に、空模様を気にしながら出かけた。東京外国語大学(TUFS、タフス)の「93回 外語祭」である。各語学専攻の学生たち、主に2年生による「語劇」が催された。27の芝居の中から、「さようなら、カン・ハンナ(강한나、안녕)」(11:30~12:30)を観劇した。
(参考: TUFS外語祭2015朝鮮語科語劇)
芝居は、映画「カンナさん大成功です!(미녀는 괴로워!、美女はつらい)」のストーリーのようだ。歌唱の才能はあるが容姿のため、芸能界では影としてしか扱われず、強いコンプレックスを持った若い女性(カン・ハンナ)が、美容整形して(ジェニーに変身して)大成功をおさめる。その分、失ったものもあるが、それをどう回復させるかまでを若い学生たちが熱演した。
おもわず見入ってしまったが、考えてみれば演劇サークルの芝居ではない。彼らの演技に驚いたし、映像を取り入れたり、観客席を劇中の劇場に変換したりする演出にも感心した。久し振りに若い世代の熱気に触れた気がする。
(付記)
帰り道にある公園で、紅葉と落ち葉の景観を楽しんだ。紅葉が遅れているそうだが、うっかりすると見落とすかもしれない。大切な景色なので、ひとつひとつの機会を大事にしたい。