どうやら残暑を持ちこたえられなくなってきたようだ。昨夜の強雨で、午前の空は冴え渡り、木々の緑葉が太陽の陽を受けてきらきらと反射している。この透明感は台風一過に似ている。あるいは、ちょっとした高原の気分である。
そんな心地よい時間に、東大の駒場博物館で展示されている、特別展「石の世界-地球・人類・科学-」(7月21日~9月17日)に出かけた。実は先日、時間の都合で同展示の岩石展示(1F)しか見ていなかった。今日が最終日ということもあり、見損ねた鉱物展示(2F)を見ずにはおられぬという心境で観覧した。岩石展示と同規模を想定していたのだが、正直いって、鉱物展示は岩石展示の半分も満たなかった。内容も、日本産鉱物が主体というわけでもなかったし、工業製品や宝飾に使われる鉱物の応用といった・・・(子どもたちの)夏休み向けを意識したこじんまりしたものだった。
なお展示中の紫水晶のラベルに、慶尚南道蔚州郡三南面神佛山のものがあった。やや褐色に古びて見えるが形状はしっかりした群晶である。神佛山の麓に「紫水晶鉱山」という記載が「韓國道路地圖」(中央地圖文化社)に見られる。ちなみに同標本ラベルに、今はなき凡地学研究社からの購入と書かれていた。
(本ブログ関連:"特別展示「石の世界」"、"紫水晶"、"石の世界")
(余談)
帰りの電車、わたしの隣りが2席空いているところに、太目の女性と痩せた男性の若いペアが座った。甘えた女性が男性にしなだれたところ・・・支える男性がやがて力尽きてわたしの方に傾斜してきたのだ。おいおいと思いつつ、席を変えたのはいうまでもない。男は大変だね、頑張れ!