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2018年2月14日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 歌客

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(2/7)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、愛の歌「歌客(가객)」にまつわる話を紹介した。

始めに、学識のある学者ソンビである「林悌」(임제、1549年~1587年)と、妓生(기생)の「黄真伊(황진이)」、「寒雨(한우)」との関わりについて次のように紹介された。
・朝鮮時代の文人「林悌」は、幼い頃から自由奔放に育つ。官吏として北の任地へ向かうとき、最高の妓生とされた「黄真伊」の墓の傍を通った際、墓前に酒を一杯注ぎ、哀悼する詩を謳った。ソンビが妓生の祭祀を行ったと騒がれ、着任前に罷免となる。また、妓生「寒雨」の名にかけて <天気が良いので傘も持たず出かけたところ、山に雪が降り、野原に冷たい雨が降って体が凍えてしまった> と謳うと、寒雨は <冷たい雨に当たったので、温かくして泊っていってください> と応えた。

▼ 二人の詩を基に、新しく作曲した「歌客」の歌を聴く。アカペラ風に今様に。

次に、妓生の「梅窓(매창)」と詩人「劉希慶」(유희경, 1545年~1636年)との関係について次のように紹介された。
・全羅北道扶安地方にいた、妓生「梅窓」は、玄琴演奏や詩に才があった。彼女が亡くなると、同地で、彼女の詩を自費本に作られた。本作りが簡単でない時代、しかも身分が一番低いとされた妓生の詩を本にするのは普通でなかった。梅窓は、詩人「劉希慶」とのラブストーリーでも知られる。劉希慶は賎民だが親孝行で、葬儀に詳しく、国葬の諮問をした。46歳で扶安を訪れた彼は、噂に聞く梅窓と出会い、28歳の差ながら互いに惹かれた。やがて離別後、梅窓が恋しい想いで作った詩が、梨の花が雨のように秋風に落葉する様を表す「梨花雨(이화우)」だ。

▼ 「梨花雨」の歌を聴く。(常々気になること、妓生の詩にヒギンズ教授のありやなしや)

最後に、両班階層の女性詩人「金三宜堂」(김삼의당、1769年~1823年)と夫との関係について次のように紹介された。
・朝鮮時代の女性詩人に妓生が取り上げられるが、両班階層にも、有名な女性詩人「金三宜堂」がいる。代表作に、夫と愛を語り合った詩がある。彼女の夫は、同じ村で同じ日に生まれたが、没落両班の家柄で、科挙に合格することだけが二人の一生の願いだった。妻は懸命に支えたが叶わず、貧しい生活を送るも、その中でも仲が良かった。

▼ 金三宜堂と夫が取り交わした詩を基にした曲「月の下の恋歌(달 아래 연가)」を聴く。(作曲時期はいつ)

・キム・ボエさんの言葉。バレンタインデーに「高価なプレゼントも良いですが、心を込めた詩を分け合うのも意味深いことだと思います。」とのこと。